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競争戦略における、生産性のフロンティア
テレ東biz「モーサテ塾」での星野佳路社長の講座「ホテル業における競争戦略」をみて、あらためて企業における競争とは何かを考えてみました。
私にはこの考え方がいちばんフィットします。
「シェアを増やすよりも、わざと与えることが望ましい場合もある」
「良い競争業者は(自社の)競争優位性を高め、業界構造を改善することに利用できる」
「良い競争業者と仲良くしながら、悪い競争業者の攻撃に努力する」
企業における競争とは、相手を打ち負かすのではなく、「良い競争相手」と切磋琢磨して、お互いに業界をよくしていくということ。
つまり、自社だけが勝ち残るという発想ではなく、よいビジネスをしている他社をリスペクトし、健全な競争をすることで業界を活性化し、ひいては世の中の進化に貢献していこうという考え方です。
1、企業における競争とは〜何を競うのか〜
マイケルポータの研究室の方が書いた「マイケルポーターの競争戦略」を参考にすると、
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企業における競争とは、「独自性を追求する」ことであり、その結果、利益率が高まっていくことである・・・ということは、企業においては、収益の1位や2位といった勝ち負けを目指すのが目的ではないということになります。
2、生産性のフロンティア
これが今回の本題ですが、では、独自性を追求するステップとは何か・・・
黎明期から成長期にある「新しい技術や仕組みのビジネス」ではそれ自体に独自性があるので、付加価値も高く、値付けも高く設定できます。
しかし、世の大半のビジネスが成熟期にあり(私のいまいる物流などはまさにそう)、価格競争が主になっています。
そこで、星野社長のお話とマイケルポータ論をかみ砕くとこんな図式になります。
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最低条件として、生産性のフロンティアにのるということ、要は効率化の最前線にいること。
例えると、私がかつて支援していた美容業界でそういうことが起きていました。
・以前は都市部の有名美容室と、地方の美容室との”技術格差(特にカット)”は大きかった
・それがそのまま価格差に跳ね返っていた(例:有名店1万円、一般店3000円)
・ところが、時代の流れとともに美容技術は体系化・標準化され、技術そのものがコモディティ化されてきた
・そうなると、技術差だけでは価格差にならない
・生産性をあげて利益を出す方向に切り替えなければ、生き残れなくなる
いままで優位にあると思っていた自社の技術が実はコモディティ化してしまっていた。
実はどこでもできてしまうものになっていた・・・それに気づくことが第一歩。
そこから業界最前線レベルの効率化の知恵を絞る=「生産性のフロンティアにのる」というのが競争戦略の最優先事項。
そのうえで次のステップの差別化に入れるという気づきを得ました。
具体的な差別化=トレードオフの考えについてはまたにします。
takaでした。