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セールスライティングで使える心理学②アンダードッグ効果

アンダードッグ効果とは、端的にいうと「不利な状況にある人に肩入れし、応援したくなる心理・またはその状況」を言います。

  • 頑張っているのにうまくいかない

  • 勝ち目のない勝負に果敢に挑んでいる

  • 今のままだときっと報われない

このような人を見ると「なんとかしてあげたい!」という気持ちになった経験が、誰にでもあると思います。

この「なんとかしてあげたい」気持ちは、人間がもつ根源的な感情であり、非常にパワーがあります。

政治やスポーツ、恋愛、もちろんビジネスにおける購買促進にも活かせるでしょう。

そもそも「アンダードッグ」とは、日本語では「噛ませ犬」の意味にあたり、闘犬に自信をつけさせるために、敢えてかまれる役回りの犬を指します。

この「噛ませ犬」が転じて「負け犬」と解釈されるようになり

  • 不利な形勢を逆転させてあげたい

  • 劣勢だからこそ応援したい

という心の動きを、マーケティング的な視点でとらえたものが「アンダードッグ効果」です。

人間にはもともと、弱い立場の者を守ろうとする本能があります。
「庇護欲」なども、それに近いでしょう。

その証拠に「最初は同情だったのに、いつの間にか好きになっていた」というセリフを聞いたことがありませんか?

同情から愛情に転じるケースは、恋愛あるあるですよね!

まだ日の目を見ない下積みアイドルを「推し」にするファン心理も、まさにアンダードック効果です。


個人的な主観ですが、アンダードッグ効果と聞いて思い浮かんだのは、「戦力外通告」というドキュメンタリー番組です。

「戦力外通告」とは、現役野球選手に対し、来季の戦力から外すことを伝えるいわば「クビ通告」。

観ているこちらがヒリヒリするような厳しい現実が突き付けられます。

戦力外通告を受けた選手たちは、毎年12月に開催される「合同トライアウト」という入団テストを受けるのですが、結果は決して甘くありません。

「なんとか野球に携わりたい!」「願わくば現役選手として復帰したい!」という選手の切実な想いに、観ている視聴者は感情移入し、つい応援してしまいます。


これをビジネスに当てはめるならば、人間のウェットな感情を刺激させる、物語性に富んだレターを書いてアンダードッグ効果を狙い、購買促進につなげることもできるでしょう。


「助けてください!」から始まる広告がありますが、これも「困っている人を助けたい」感情をうまく突いています。(単にギャップを狙うだけのケースもありますが。)


いかがでしたか?
アンダードック効果、心優しいあなたも、不利な状況にある誰かを無意識に応援しているかもしれません。

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