The Life for Soccer Episode 6 〜目標設定〜
こんにちは、Kiyoです!
閲覧ありがとうございます!
ケトジェニックも佳境に入ってきました。
今は野菜ですら甘く感じてきています。
バニラエッセンスを嗅いで、コーヒーを飲みます。
ちゃんと有酸素運動もしています、大嫌いだけど。
食事の回数も増えました。
またもや和牛みたいな生活をしています。
そんなこんなで、今回はP国で働いていて度々悩まされている目標設定について書いていきます!
1. パフォーマンストレーナー
パフォーマンストレーナーってなんだよって感じですが、まず、ここでの僕の仕事を書いていきましょう笑
とりあえず、サッカーに関連するアスレティックパフォーマンスを向上させるのが仕事です。
サッカーのパフォーマンス(ドリブル、シュート等のテクニッカルのところ)は僕の範囲ではありません。
また、代表期間中にはATというかメディカルチームのスーパーバイズとしての役割もこなすので、パフォーマンストレーナーと勝手に名乗りました笑
具体的に何をしているかというと、代表期間中はウォーミングアップやSAQセッション、クールダウン、トリートメント、データ管理を行います。
またP国に滞在しているので、他の国ではあり得ませんが、各クラブの代表候補選手とフィジカルトレーニングをしています(ストレングスやプライオメトリックスなど)。
週一くらいで各クラブに行きトレーニングをしたり、代表と契約しているジムに選手を呼びトレーニングを行います。
2. 目標
目標は2023年の大会までのフィジカル強化です。
理想としてはアスレティックパフォーマンス全てを強化したいですが、時間と各クラブとの関係でひとまず筋量増加が第一目標です。
なぜ筋量増加かというと東南アジアの選手達はまだまだ小柄な選手が多く、テクニックや戦術で勝ってもフィジカルで全て無になるということが少なく無いからです。
特にP国の選手は身長が低く、体重も少ない。
現に去年のW杯の予選や他のAFC・AFFの大会では中東や他の東南アジアの国と試合をして、テクニック以前に歯が立ちませんでした。
ボールキープされると片手で制され相手の懐にすら入れない、セットプレーは制空権無し、少しのタックルで吹き飛ばされる。
本当に高校生が大人と試合をしているような風景でした。
ただ筋量増加だけすればいいのかなどの批判はありますが、僕がこの国にいて唯一フェアで努力次第と思いました。
また、現在筋量が少ないので、今よりはそもそも能力は高くなるはずです。
3. 各クラブの目標
各クラブの目標は明らかで、リーグ優勝・ACL出場です。
なので、シーズン単位のピリオダイゼーションが組まれます。
ここで問題が一つ。
それは、僕らのピリオダイゼーションとズレが出るということ。
僕らはあと1年(正確には去年から2年ありました)あり、筋肥大に時間を大きく割けます。
ただ、それだとチームは困るわけです。
この国ではインシーズン中のウェイトトレーニングのセッションがだいたい週一でありました(僕の来た当初)。
僕の提案は「対象選手だけもう1日増やして週2でやろう。そのうちの1セッション僕がみるから。」というもの。
他の国では絶対に出来ない事ですが、この国は未開拓なのでなんとなくできます。
4. 問題点
代表チームから来たパフォーマンストレーナーがこんなこと言い出すと各クラブから不満爆発です。
・週2のウェイトトレーニングはオーバーロード。
・チームのピリオダイゼーションとズレがでる。
が主な不満の原因です。
ピリオダイゼーションに関しては理解できます。
全選手ではなく対象選手(各クラブ5〜10人)だけやらせてくれないかとお願いします。
ヨーロピアンがコーチをしているところは基本無理と言われます。
ローカルがコーチをしているところはプレゼンして、なぜ必要かを説明すると割といいよと言ってくれます。
次にトレーニング頻度ですね。
まず、週一のトレーニングが何をしているかというと、どのチームもだいたい同じで、サーキット形式(1エクササイズ20〜30秒)のウェイトトレーニング(20〜50kgの重量)で、エクササイズによってウェイトは固定です。
なので、RM(repetition maximum)ベースではありません。20〜30秒で選手がやるRep数も10〜15回程度です。
オフシーズンでも頻度が増えるだけで、ウェイト固定というベースは変わりません。
ここで話を戻しましょう。
トレーニング頻度です。
少なくともプロサッカー選手がこの強度で週一しかウェイトトレーニングをしていないのは知らないです(目的にもよりますが)。
はじめの方、ウェイトトレーニングのセッションを見に行った時、アップをしているのかと本気で思いました。
なので、とりあえずそこは触れずに、他の国のプロリーグのスケジュール例を出したりして、週2〜3はできるよと言ってみましたが頑なにNoでした(Noというのはヨーロピアンがコーチをしているクラブです)。
そんなこんなで、各クラブに介入するのがスムーズにいきません。
4. 打開策
説明したり、同意を求めたり、話を聞いたりと、かれこれ1年くらい時間を要したわけですが、やっと一番の打開策を思いつきました。
それは、提案を受け入れてくれるクラブに先に介入し始めるという事です。
文句言うのは主に上位チームなので、下位チーム(代表候補の少ないチーム)にしか介入できないのですが、その下位チームの選手が良くなれば、全体の底上げができるし、ポテンシャルプレイヤーが増える可能性があるのでいいやと。
書くだけだと簡単なのですが、ここだけは言っておきたい。
鬼メンタルがないと出来ない。
めちゃくちゃ批判される中、それを知らんぷりして話を進めてしまうということをやる訳ですね。
これ結構メンタルくるんですよね。
ただ、それすらもういいやと思えるメンタリティがついた1年だったとポジティブにいきましょう。
5. 個人的意見
他のスポーツと比べると、サッカー選手はそんなに大きくないイメージがあるかと思いますが、僕が直接見た中東の選手や最近話題の松木玖生選手はめちゃくちゃデカかった。
クリロナやロナウジーニョやトラオレもとてもデカい。
少なくともこの国の選手の筋量とは比較になりません。
他の東南アジアのチームと比べても、僕のチームは小さい。
なので、大きくしたら遅くなるやパフォーマンスが落ちるは言い訳にならないわけですね。
なぜなら、大きくて速いし、あそこまで筋肥大させるにはオフシーズンだけでなくインシーズンにもある程度の負荷・頻度でトレーニングし続けなければならないから。
それでもここのコーチ達は自分のやり方を信じたいわけです。
プライドが邪魔して、多様性や変化を受け入れられないのかなと感じてしまいます。
6. まとめ
今シーズンは各チームジムセッションが週2に増えました。
筋肥大っぽいメニューも増えました。
いや、めっちゃ影響受けてるじゃん。
なら最初から無駄なプライド出さずに協力しようよと感じています。
これめっちゃ大事だと思っていて、ある程度キャリアを積むと、自負も自信もつくしそれに伴ってプライドを持つようになっていきます。
悪いことではありません。むしろいいと思います。
ただ、他の意見を受け入れられればの話。
僕は疑いやすい性格なので、常に肯定から考えるようにしています。
難しいですが。笑
なんか、テーマの目標設定から離れてしまった気がしますが、目標設定ってむずかしよねという話でした。笑
とりあえず頑張りましょう!笑
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
BOC-ATC(certified athletic trainer)、柔道整復師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、英語学習、アメリカ留学、アメリカ就職などなど、僕にお手伝いできることがあれば、どしどしご相談ください。
あと、感想ありましたら、よろしくお願いします。
Everything is going to be fine.
Kiyo
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?