コロナ時代のブランド・クリエイション
最悪のやり方は「品先、売り後」だ。
まず、商品(製品・サービス)を作る。
それから
「さて、どうやって売ろうか」
を考える順番。
逆がいいよ。
まず、顧客(できればファン)を作る。
その顧客(またはファン)の顔を眺めながら、
「彼らが欲しがっているのは何だろう?」
「価格、いくらなら買ってくれるだろう」
先にコミュニティを作る。
商品はそれから。
JOYWOWはいつもそうしていて、だから来年4月から始まる勉強会(MAIDO+)は現時点で既にかなり売れてる。
毎年商品は変わる。いや、変える。
時代が変わっている。コミュニティメンバーと対話したりコンサルティングする中で「彼らが求めているもの」が変わっているのがわかる。
JOYWOWはコミュニティ作りを10年以上かけてやってきた。
コミュニティメンバーも新陳代謝する。
だから提案商品も変えていく。
コミュニティ作りで大事なのはブランドが何を大事にしているか、どこを見ているか。ブランド視点(Brand Viewpoint)だ。
ブランドが実現しようとしている目的も大事。
行動が、Purpose driven(目的主導)であるかどうか。
ブランド「クロエ(CHLOE)」リカルド・ベッリーニ(Riccardo Bellini)最高経営責任者(CEO)は言う。
「私たちはコレクションへのフォーカスから、人と人とのつながりに重きを置くようにシフトしている。もはやコレクションを作り発表するだけでは十分ではない。どのように観客とつながりを持ち、そのつながりをどのように育み、成長させていくかということを継続的に探求しているところだ。ブランドの存在意義や信念、価値観、つまり“パーパス”は、商品や美学と同じくらい重要なものになるだろう」(WWDジャパン2020年12月8日付記事より)
ロスゼロがなぜ広がったのか
文美月ちゃんからロスゼロの構想を聞いたのが3年前2017年だ。
高級チョコレートメーカーで、たくさんの廃棄があるという。きれいに整ったもの以外は商品として売りに出せない、でも味や栄養は同じなのに・・・
もったいない。
そういうブランド視点で見回すと、あるわあるわ、世の中にこれだけのロスが転がっているのかと。
ロスゼロはブランド視点(Brand Viewpoint)とブランドの目的が明確だった。Purpose driven(目的主導)だった。だから多くの企業や個人、団体が共感し、大きな広がりを見せた。
ふるさとで遊んでもらう
塾生のえっさは和歌山県由良町で生まれ育った。
彼はこれから新しい商売を始めようとしている。「えっさ」ブランドの立ち上げである。
売る商品より先に子どもたち、そしてその親御さんたちと遊びたい、運動したいという。
「だったら、大阪からでも京都からでも、由良町に遊びに来てもらえばいい」僕は言った。
実は大昔、ガールフレンドに誘われて由良の海岸に遊びに行ったことがある。彼女がファンタジー大好きで、海を眺めながら幻想的な話をしてくれたことがあった。美しい海と岩が話の幻想度を増した。
コロナで、子どもたちは遊び場を失ってる。
また、親は「もっと子どもたちと自由に遊びたい」と思ってる。
「都会の中で遊ぶ」ことにも限界がある。
由良で思う存分、遊んでもらえばいい。
まず、「由良で遊ぶ子どもと親のコミュニティ」を作る。
商いはそれからの話だ。
そしてこの順番こそが、コロナ時代のブランド・クリエイションなのです。