狂った世界に必要なものは、文法

この世界が狂ってしまったような感覚がずっとしている。特にこの2年、世界の軸がズレてしまった感覚世界の合わせ目が少しずつズレて、そして今はもうかつての世界がどんなものだったのか、わからなくなってしまうような。この2日、20年以上前のメルマガを再掲載したりしたのは、「失わられてしまった世界」を自分なりになぞりたかったのかもしれない。ぼくたちはみんなアリスのように、違う世界へ「落ちて」しまったのだ。

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狂った世界で唯一頼れるのは、「文法」である。「論理」と言い換えてもいい。ぼくが語学を学ぶ時、最初に「文法」をしっかりやるのは、言語というものは、常に動いており、「動き」に注目すると、おかしくなるからだ。船から物を落とした。ここに落としたと船に印をつけても、船は動いているから結局のところどこに落としたのかわからなくなる。それと同じで、「動き」に注目してはいけない。「動かないもの」をまず、知る。それが文法だ。韓国語で「私」を「ナ(나)」と言う。ところが、「私が」になると「 내가(ネガ)」つまり「ネ」と変化する。理由は知らなくていい。ここで大切なことは、「変化する前」を知り、「変化した後」を知ることだ。文法。

ビジネスで変わらない文法とは何か。それは「お客さんと対話し、絆を耕し続ける」ということ。やり方は時代と共に変わる。訪問、電話、メール、SNS・・・。変わるが、根っこの部分は同じだ。たとえそれがアリスの国であったとしても。相手がチェシャ猫でも。トランプの兵隊たちでも。

いったん落ちた穴からは、もう、出られない。でも、穴の底にまた穴が開くかもしれない。その時武器になるのは、文法だ。店をやっていて、損益分岐点売上高は「固定費÷(1-変動費率)」で出る。くどいが、アリスの国であったとしても。南極でも。文法をしっかり学びましょう。それがあなたの羅針盤になってくれる。

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