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手描きの絵葉書でいこう。喜びを根っこにして
緊急事態宣言延長を受けて、予約していた大阪府の会議室が使用不能になる「かもしれない」。答えがいつ出るかわからない。一週間後なのに。ぼんやり待っているわけにはいかないので民間企業経営の代替会議室を探り、ネットで予約した。予約は各会議室ではなく東京のセンター一本。電話も03にかける。
蜜を避けるためできるだけ広いサイズにしたい。現場を見ないことにはわからないので、オフィスから徒歩8分くらい、行った。見た。決定した。
でも、まだ大阪府の会議室はキャンセルできない。現時点でこっちがキャンセル申し出るとこちら都合で会議室費用は返ってこない。向こうから言ってきたら費用は戻る。しかしそれがいつになるかわからない。ぶっちゃけ、これこれこういう事情なんです、と目の前にいる親切な担当者に話してみた。彼ももう一人の女性担当者もとても親身になってくれるのだが、いかんせん彼らには権限がなく、あるのは東京のセンター窓口一本だという。窓口は「そんなん、知らん。3日後つまり土曜日までに本予約しないとリリースする(無効化)からね」と冷たい。椅子の増加? 構いませんが、一脚2,200円です。レイアウトの変更? 5,346 円で承ります。
これで気づいた。大資本はどんどん匿名になりつつある。冷酷になりつつある。情を捨ててる。例えて言うなら、何の手書きコメントもなく届いた印刷年賀状。
コンテナリゼーションとグローバリゼーションのおかげで「外国」というものがなくなった。大阪のお祭りの屋台で買った焼きイカのイカくんはスペインからはるばるやってきてる。そして、モノが安くなった。だからハッピーセットは上海でもサンパウロでもミラノでも横浜でも500円程度で世界中ワンプライス。これは何を指すかというと、「モノを運んで売るビジネス」は利益が出ない。規模でなんとかできる大資本しか、やってはいけない。印刷年賀葉書は大資本に任せればいいのだ。
では、個人・中小企業はどうかというと手描きの絵葉書でいこう。それは知恵、創意工夫、そして喜びに根ざしたビジネス。
商いを会社員時代含めれば40年以上やってるけど、商売のうまい人は、アタマがいいというより、根っこに喜びがある。赤ちゃんが嬉しそうに笑ってたら、それだけで見ているこっちも嬉しくなるよね。商売も同じだと思う。喜びが喜びを、伝染させる。
商いのまずい人には、喜びがない。貸会議室の東京センターの電話のおねーさん、喜び、ないよねえ。あれは何のために仕事しているかというと、お金だけ。仕事を通じての「お役立ち」とか「創意工夫」は、皆無だ。
今年の誕生日も、写真家・山田哲也(てっちゃん)さんからお祝いの葉書が届いた。左が今年、右が昨年。嬉しくて、ずっと手元に置いてる。てっちゃんは宝塚歌劇のオフィシャルフォトも任されるプロフェッショナル。彼のこの気持ちが嬉しい。
こういう姿勢が、これからのビジネス、商いに必要なんだなと、あらためて。
そうそう、うちに来てもう15年くらいになるパキラ、通称パキ天、今冬の寒さにやられたらしく、葉が真っ茶色のままだった。心を痛めていたんだけど、でもそれまでは葉っぱが茶色になって、新しい芽が出たら、それから葉が落ちてた。今回は落ちない。これ、もう6ヶ月近く茶色の葉っぱのまま。落ちないには意味があるんだろうと、そのままにしてた。
そうしたら、今朝、気づいた!
新しい芽が2つ生まれてる!
再生なんだ!
なんとも嬉しい朝です。
パキ天、ありがとう!