小手先で、人のこころは動かない
BE:FIRSTファンクラブBESTYには入っていたのだが、来年1月大阪城ホールのアリーナツアー抽選にエントリーするにはもう一段上の「Resident」に入る必要がある。
フィーは年間6,000円だ。BESTYが月額500円なので、Resident入れると月額1000円。オンラインサロンとしてはそんなものかと思う。
この、極めて使いづらいアプリの中を行ったり来たりして、ようやくResidentステイタスを手に入れ、さらに、迷路のようなウェブをあれやこれやタップしまくった結果、ようやく抽選エントリーできた。チケットはローチケなんだよ。ややこしいったら、ない。
BE:FIRSTが好きな理由はたくさんあるが、マーケティングでも勉強になる。
彼らは大きなバックがない。
BE:FIRSTやSKY-HIこと日高光啓さんが自分たちの力でのし上がっていくためには発信戦略が不可欠だ。
難しいこと、やってない。
ひたすら、毎日更新。これだけ。
だからぼくも一所懸命毎日何か発信しています。のし上がっていくため。
マーケティングで、「ペルソナ」という手法がある。「ペルソナ」と呼ばれる架空の人物を想定し、その人が満足するように商品を設計するマーケティングのことだ。
ターゲットとする顧客像を性別、年齢、居住エリア、年収、学歴、職業、身体的特徴、ライフスタイルなどのプロフィールとして設定する。その顧客セグメントに沿った定量的なデータから何人か抽出し、インタビューを重ね、定性的データで肉付けする。
こうしてできあがったペルソナが満足するような商品を設計する。「顧客志向」に科学的(定量的・定性的)データを裏付けしようとするものだ。
クラウドの向こうにいる広告主は、ぼくのキィボードタッチを「見て」「記憶」している。ZOOMオンライン会議で何を話したか、「聴いて」「記憶」している。Googleで何を検索したか「記憶」している。
その結果、ぼくのインスタに次のような広告が現れる(1分前のものだ)。
これは昨日、Facebookメッセンジャーで「イラレ」と書いたからだろう。
ぼくのタイピングに「SNS」「マーケティング」が多いから。
ここから先はすべてぼくの年齢プロフィールから来ている。
いずれも、ぼくへの提案はムダだ。これらの広告主の提案する製品を買おうと思わない。
わかってないのである。
ぼくという人間の理解ができていないし、そもそも「企業」→「顧客」というメッセージ矢印が、もはや成立しないことに気づいてない。
65歳のぼくがBE:FIRSTレジデント会員ということなんて夢にも思わないだろう。
これは昨日ぼくのFacebookに流れてきた広告。
ジャーニーなんか、しないし。
65歳、大阪市在住、自営、作家、コンサルタント、NPO理事・・・といったプロファイルで安物の提案するくらいなら、じっとしてたほうがマシなのである。
そりゃHubSpotは売上立てたいからいろいろする。するけど、的を射てないから、ムダなんだ。
ここまで書いたとき、ピンポン。宅配便。
JOYWOWのパートナー小室由歌利からギフト。「新しい仲間」だって。
ありがとう! これですよ。これ。
ぼくのいま、欲しかったものをわかってくれている。
小手先では、人のこころは動かないんです。
ここにマーケティングの難しさと面白さ、挑戦のやりがいがある。