視野を、狭く
視野を狭くしましょう、というお話をします。
一般的には、「もっと視野を広げろよ」「地球環境問題にも関心持てよ」という話になるんだろうけれど、これって、実は生命体としては逆なんですね。
生命体の原理としては2つある。
第一に、個体の生き残り。
第二に、(個体の生き残りを果たした上で)種の生き残り。
生まれたての赤ん坊は視野が狭い。広いと死んでしまうからだ。
「お母さんも昼間働いて疲れてるだろう。ぼくが夜泣きしたら大変だ。ここは親孝行して、夜中の授乳はスキップしよう」
なんて「視野の広いこと」をしていたら、アウト。
これはマーケティングにも言える。
マーケティング視野を狭くする。
無風ヒーターで絶好調のデロンギ、2010年頃調子悪かった。
オイルヒーターがユーザーにどのように使われているのか調べた。圧倒的に寝室だった。寝ている間、空気が乾燥しないので、良い、という評価だ。
そこで、徹底的に「寝るときのヒーター」へとマーケティング視野を絞った。
これが的を射た。ぐんぐん売れて、V字回復した。
企画するとき、ついついいろいろ盛り込んでしまう。
でも、大事なのは「狭い」こと。「シンプル」であること。
ぼくはよく「実家のオカンに電話で話してわかってもらえるかどうか」をアイデアの品質指標としている。
リクルートホールディングス出木場社長は、「絶品の素うどんを作れ」という表現をされている。
美味しい出汁、美味しい麺。これだけ。
これだけで美味しいかどうか。なのに、たいていの企画は天ぷらのせてみたり、なんだかんだ混ぜる。違う。
絞り込み、シンプルであるかどうか。
狭く、濃く。
そういう意味で、JOYWOWのビジョンもちょっと大きすぎるかもしれない。
「ビジネスの世界にJOY+WOW+LOVE and FUNの総量を増やす」
それより、
「濃いブランドを作るお手伝いをします」
としたほうがメッセージとしては伝わりやすいね。今日からそうします。
「視野を狭くするお手伝いをします」でもいい(笑)
SDGsの話って、なんかうさんくさくなってしまいがちだ。目標がどれも遠いから。
それより、ぼくは、「ペットボトルは必ずラベルをはがして捨てる」ようにしてる。旅先でも。この、「狭い行動」を続けることこそ、実行じゃないかな。
昨日に続いて、JW-UPメンバー限定オーディブルをリンクしておきます。
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