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ビジネスの原点に戻って発想したい
「誰かの喜びを増やす」
「誰かの悲しみを癒やす」
「誰かの苦しみを減らす」
など、ビジネスには社会性を帯びた目的があって欲しい。
言い換えると「あり方(being)」あっての「やり方(doing)」。
何をキレイゴトを
とおっしゃるかもしれませんが、ぼくは独立起業以来、ずっと
「それはキレイゴトですよね」
と言われ続けてきた。
ビジネスの世界にJOY+WOW+LOVE and FUNの総量を増やす
というJOYWOWのミッションはとにかくキレイゴトあつかいされる。
JOYWOWは元旦が年度始まり、大晦日が年度〆。
2024年はもう見えていて、元旦と比較して大晦日、銀行口座残高が増える見込み。
守秘義務あるので個々のストーリーは具体的にできないけれど、「あり方」としてはJOY+WOW+LOVE and FUNにこだわったつもり。
キレイゴトは、銀行口座残高を増やした。つまり、「合ってる」わけだ。
さて、現場に目を向けてみよう。
ある居酒屋。会社の催しの懇親会、大勢で行った。
もちろん、アプリで事前予約して。
幹事さんが通された部屋に一歩入って思った。
「失敗した」
タバコ臭いのだ。
まあそれは仕方ない。
「ビール飲み放題」のビールが「金麦」
ほんもののビールが飲みたければ追加料金払ってください。
出てくる料理がどれもしょぼい。
刺身の大皿のはずが、
「わたし、さっきからワカメばかり食べてる。魚って、どこにあるの?」
店「すみません、エビフライとメニューに書いてましたが、今日、なくて、白身サカナのフライでいいですか?」
ふだん温厚なSさん、それまでのこともあってキレた。
「ダメ!」
店はダメと言われてもないものはないと開き直る。
「だったら飲み放題の時間を延長してくれ」
「次のお客さんもあるので、この宴会のおしりは動かせない」
最後、出てきたお味噌汁。冷たくて、水みたいに薄い。
持ってきたおねえさんに「これ、飲んでみて」
おねえさん「うっす!」
厨房に言ってきて
その後何の反応もなく、
「お会計のお時間です」
ひとり5000円。
あまりのことに「よし、Googleで悪口書いてやろう」と検索するも、店が一切出てこない。
予約確認の電話したときも、画面には違う店の名前が出てきた。
これ、どうなってんの?
店の前は行列ができてる。こんな不味くて、サービス精神のない店がなぜ人気なの?
別の店。お会計で3万5000円言われた。
「んなわけないやん。明細見せて」出されたタブレットを仔細に確認すると注文していない品がいくつもある。
「これとこれとこれは注文してないよ」言っても目の前のレジスタッフは「モニョモニョ・・・」何言ってるかわからない。
「上」らしき人がきて「この通りなので、3万5000円払ってください」
そんなバカな。うちらが注文したのはこれとこれと・・・合計1万2000円のはず。
予約アプリでは店の評価はとても良かったし、げんに行列ができてる。どうなってんの?
コンビニ。ちょうど棚いじってるスタッフがいたから訊いた。
「水、常温のあります?」
「?」
わからない顔をする。よく見ると外国人だ。
「じょうおん」という単語の意味がわからないのだろう。
2000年、ニューヨークに住みはじめて一番最初に気づいたのが
現場力がめっちゃくちゃ弱い
こと。
聞こえてくるビジネスの話はカッコいいものばかりなのに、それって、社会の上層部のほんの一部であって、あくまで理論、現場はぐっちゃぐちゃだった。
日本人は「アメリカ大好き、アメリカお手本!」だから、「このままではやがて日本も現場力が弱くなるんじゃないか」と危惧してた。『スローなビジネスに帰れ』(のち日経ビジネス人文庫『スロービジネス宣言!』はこの危惧が書く動機になった。
「誰かの喜びを増やす」
「誰かの悲しみを癒やす」
「誰かの苦しみを減らす」
ビジネスの原点に、戻って発想したいものですね。
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