人は、商品ではなく、自分を買っている
人は、製品・サービスを買っているのではなく、自分のインタレスト(興味・関心)を満たしてくれるアイデア(製品・サービスのしてくれることがアイデア)にお金を支払っている。つまり、自分を買っているのだ。
このボートがインスタで売れた。
630万。
売ったのはロッキーマリンさんのマリンちゃんこと島田絵梨さん。
インスタで海遊びの楽しさを発信しつづけた。
それを見ていたご夫妻が、ついでの折にお店を訪問した。
「たしかこのあたりなんだけど・・・」
そして、ボートを購入、同時に免許教室へお申し込み。
この話を「ラッキーだったね。インスタがお金持ちの目に止まるなんて・・・」と解釈しちゃ、もったいない。
ポイントは、
「ボートを買ったのではなく、自分たちの海遊びのワクワクにお金を支払った」ということだ。つまり、時制は未来。
その価格がたまたま630万だったというだけで、肝心なのはそこじゃない。
コロナで「買うスタイル」が変わった。
お出かけしなくても、家にいたままスマホで買えるじゃん。
出かける先がないから、ユニクロでいいじゃん。ユニクロ、一回買えばタグで品番わかるし購入履歴でもリピートできる。楽。店行って、探すより、楽。
水とか、重いやつもネットで運んでもらえば楽ちん。
つまりみんな、製品・サービス(服や水)を買っているんだけど、実際にお金を支払っているのは「自分の便利」なんだよね。
この流れが「スマホ×ネット」で加速した。百貨店とか高級ブランド店に逆風が吹いているのは、「『スマホ×ネット』で十分じゃん」という「自分(の、インタレスト)を購入するスタイルの変化」が原因だ。
このおかげで倉庫や物流がかなりヤバい状況になってるみたい。
小口配送が増えたでしょ? 箱の中身が小さくても、スペースは取るからさ。だから首都圏の倉庫はどこもパンパンみたい。配送遅れとか出始めるかもしれない(もう、出てる?)。
百貨店は閑古鳥(食品・お惣菜コーナー除く)なのに、ご家庭への配送物流がパンク寸前というのは「自分を購入するスタイル」が変わったから。
時代の変化と共に、「自分を購入するスタイル」が変わる。
マーケティングで一番注目しなきゃいけないのは、ここ。
単に価格が世間一般常識的に「高い」「安い」というのはまったく関係ない。
「買う人=顧客が喜ぶ、または納得する価格=自分のインタレストを満たしてくれるに足る価格」
であれば、それが「売れる価格」なんだ。
*カバー写真は竹本久美子(くみ)ちゃんのご提供。
「10月から、週の半分ずつくらいの割合で
大阪と淡路島暮らしスタート。
淡路島の美しい夕陽と環境は、
主人とイリアにとって、最高の場所。
私もかけがえのない毎日の時間を
仕事と両立しながら暮らしていきたいと思います!」
とのことです。素敵です!