外れよう
娘が彼氏を紹介したい。婚約もした。
というので、一席設けた。
滞在ホテルの中華料理店個室。
「娘」と言っても実のではないのだが、まあ、長年「ごっこ」してるからこちらはパパの気分である。パパだから、当然、気に入らん。彼氏にイチャモンつける気満々でいた。18:30分集合。
「はらへったー! あとまだ63分もあるー」メッセージしてくる。先にホテル入りしてるようだ。
娘が腹減ってるとなると、当然気になる。仕事を終え、乗ったタクシー駅前渋滞、予定していた便に遅れると娘の「はらへり」が進む。ハラハラしながら到着後ダッシュ、地下鉄改札まで走り、タッチし、ホームへ階段駆け下りた。間に合った。
地下鉄降りて、すぐ店に電話「早めに行ってもいいですか」。OK、とのことで安心したが、部屋に上がってると遅くなるからそのままロビーで待とう。来ない。
メッセージにも反応ない。
寝たな。これは。
やがてもうひとりの娘ネコリパブリックもやってきた。
店には早めにあけてもらってるからとりあえず、行って、結局全員集合したのは定刻18:30で何のこっちゃ。
彼氏、いい人。文句つけようがない。
これで突然、よない(佐々木 寺尾伸一)のフェイスブック投稿を思い出した。
ここから次のように連想のしっぽ伸ばした。
男同士ってのは、犬と一緒でどうしても「上」「下」を測定しがち。そこに競争が生まれる。でもさ、彼氏の方が若いに決まってるし、当然何やかや、優れてるんですよ。そこでパパは無益な競争を自分の中で勝手に始めて、逆に自分の「老い&出来なさ加減」を見せつけられ、ますます老いる。
ただ、娘にせよ、ネコリパにせよ、彼氏にせよ、JOYWOW小室由歌利にせよ、「外れ」た人たちばかり。
娘は最初ネットショップやってたのが保育園二つ作り、その後食堂作って、サーキュラーエコノミー実現させ、つい最近は廃校小学校を4,000万で買った。
何やってるのか、実はよくわからん。
それだけ「外れ」てる。
彼氏も、何やってるのか、娘もわからないらしい。外れてる。そこがいい。
ネコリパブリックはついこの前、クラウドファンディングで支援総額27,888,570円、支援者数2,262人という快挙を達成した。クラファンサービスのFor Good アワード2023大賞受賞。
ネコリパブリックというビジネスも規格「外」。
そしてビジネス世界を見渡すに、「外れ」ないとつまんないんだよね。
日本の政治は昭和と変わらず「カネ」で揺れてるけど、世界はそんなちっちゃな話で動いてない。The Economistの2023年振り返り動画を見ると、「日本から外れなきゃなあ」思う。強く思う。
外れましょう。その「中」だけで周り見渡してると、「中」しか見えない。外れることで、新しい世界が見えてくる。
ということで、わが家族はことごとく「外れ」ているので、ストレスフリーなのだとわかりました。彼氏も「外れ」てて、安心です。
娘を、よろしく。