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恋人と、魔法の時間


二ヶ月も前の話なんだけど、恋人の生誕祭をした。
21歳おめでとうの日。
金ねぇ金ねぇって言う割に恋人へのプレゼントには極限まで使ってしまう、その先の金欠を無視するムーヴ。
去年も今年も、誕生日のあとの財布は痩せっぽっちになった。
誕生日とか記念日にはお手紙を書くのだけど、恋人には文章を書くことを売りにしてるから毎度気合が入る。だけど、読み返すとクサすぎて読んでられない。
もっと、ふわふわした文章書きゃあいいのに。

去年は、スーツ着て車のトランクを風船やらプレゼントやらでいっぱいにしてお祝い。

今年はユニバに拉致した。2日前に思い付きでホテルを予約して、ギリッギリの所持金でユニバに挑んでやった。
目的地は内緒にして、ホテルの入り口の「ユニバーサルシティホテル」の文字でネタバラシという流れを見事に成功させ、駐車しながら安堵の息が漏れた。


推しのぬいぐるみゲットで喜ぶ人


恋人は感情がそのまま出る人だから、喜ばせ甲斐がある。サプライズの良いカモだ……なんつって。
喜ぶだろうな〜と予想したものには百発百中喜んでくれるのが可笑しくてクセになる。大クセ。
本人曰く、予想的中なのが悔しいらしいが、そのままで居てくれと思う。楽しみが減ってしまうからな。

ホテルに着いて部屋に入ると、嬉しいのか走り回っていた。煙草を吸いながらそれを目で追っていた時間は、これまでの喫煙時間で最も温かい時間だった。(どういう表現)

ユニバの記憶は無いに等しいほど幼い頃のものらしく、最高のユニバにしてみせようと意気込んでいたのだが、我ながらスムーズだったように思う。
運転するのは僕なので、行き先を秘密にすることは容易かった。
大阪に近づくとさすがに勘づくか…? とも思ったが、心配無用だった。大阪観光という分かりやすい嘘を見事に信じてくれたみたいだった。
ギリギリまで悩んだ夕食は、前の日のGoogleマップでの下見でたまたま見つけた【TUGBOAT TAISHO】というところにした。洒落た外見と横目に見える大きな川。ドラム缶をテーブルにしてステーキを頬張ったのは初体験。


ステーキはもちろん、ポテトが神ってたぞ
地元にもこういう場所作ってくれェ……


ちなみに、ここのすぐ近くに2階建てのファミマがあって、2階の奥に室内喫煙所があったことにテンションが上がった。

ユニバーサルシティのローソンのところに、スーパーダンスタイムスペースあるじゃん?
○○時○○分〜泡が出るよ!みたいなこと書いてあったから、スーパーバブルダンスタイムじゃん!って思ってしつこく待機してたけど、泡が舞うことは遂になかった。

結構早めに就寝したはずだが、はて、どうだっただろうか。記憶が曖昧。

旅行の朝は予定通り行かないのがお決まりだったけれど、さすがはユニバ。予定通りの時間にゲートに並ぶことができた(はず)。
子供に戻る気満々で事前に買っておいたスヌーピー(僕)とオラフ(恋人)のカチューシャを付けて待機。
ゲートが開かれても、もう走らない。大人だからね。

フライングダイナソー、ハリポタ2つ乗ったところで、意外にも恋人が酔いでダウンしたので、ハンバーガーを食べながら休憩したものの、回復には時間がかかった。
数ヶ月前からユニバを計画してた僕の方が、アドレナリンだらだらだったのかも知らん。

平日だからか、コロナだからか、ゲストは引くほど少なく、乗れた全アトラクションの総合待ち時間は75分だった。
テーマパークなのか……? というほど。
ハリポタもマリオも、1日中整理券不要だったからな? どう回るのがベストなのか念入りに調べた時間を返して欲しいくらいだよ。


恋人は終始楽しそうだった。(酔いを除く)
素直に喜んでくれるのは、こちら側としてはとてもありがたい。
割とポーカーフェイスな僕は見習うべきところである。
この見事な計画によって、もしも恋人が他の人とユニバに行った時には嫌でも僕を思い出してしまうんじゃないだろうか。(意地悪)
魔法の時間はあっという間に過ぎていくもので、気が付いたら帰路についていた。
ユニバが謳っているように、恋人の楽しさもNO LIMIT! だったのなら、大成功だ。

何も惜しまず祝いたいという気持ちにさせてくれる恋人は偉大だと思う。
おまけのプレゼントも喜んでくれたし、僕は満たされた。恋人も満たされた表情をしてたので、心配することは無かったように思う。
嬉しいと楽しいがたっくさん詰まった2日間。
ユニバの力を借りずとも、恋人との時間は魔法だけれど。

恥ずかしいから、できればこの記事は本人に読まれたくないね。

今年奮発したから、来年はポッキー2箱だぞ。


荒ぶるオラフ



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