ソノスタ第2回「人的資本経営をプロ野球から考える」でちゃんと話せてなかった人的資本経営の最大のポイント
先日、全5回にわたって人的資本経営をテーマに音声メディア「ソノスタ」で話をさせてもらってきました。
なお、第一回目についてはこちらから確認できます。
そして、その第二回目が2024年の1月12日(金)に公開になりました。
2回目は、人的資本経営をよりわかりやすくイメージしてもらえるようにと、比較的、我々の身の回りにあるエンターテインメントであるプロ野球で考えるとどういった世界が見えてくるのか、という形で話をしてみました。
詳細は上記のリンクから聞いてみてもらえればと思っているんですが、上記の話の前提となる要素について話ができていなかったので、それについて文章で補足できたらと思っています。
(今回、音声メディアで話をしてみて気づきましたが、こういうブログメディエアであれば、後からの修正が簡単にできますが、音声メディアだと、後から追加するのが非常に難しいですね。音声の世界で取り組んでいる人、みんなすごいなと感心いたしました)
私が補足したかったこと=そもそもの年棒を上げるのが最大の人的資本経営
収録当日は、ほとんどここの説明しなかったんですが、プロ野球選手の場合、現役時代に本業の野球で高い成果を出し、そこから年棒を上げていくのが、一番、自分という資本から経済的な価値を引き出し、膨らませている状態と言えます。
例えば、私の贔屓球団であるベイスターズで、来シーズンからキャプテンを務めることになった牧秀悟選手の場合、社会人4年間で、以下のように推移しています。
1年目から2年目にかけての年俸の上がり幅は5700万円、パーセンテージでいうと、538%になっています。そして、
2年目から3年目が171%
3年目から4年目が191%
とどんどんと上がっていっています。
これは、日本を代表するメジャーリーガーダルビッシュ投手や、大谷選手と同等の上がり幅ということです。
もちろん職種にもよりますが、日本で大学を卒業して社会人4年目というと、最初の年収から数万円から数十万円、せいぜい数%から十数%程度上がったくらいではないかなと思います。
牧選手の場合、最初の1300万円から比較すると、この4年間で、約17.6倍まで増えているわけですから、牧選手が、サラリーマンになって働いていた世界線と比較すると、とんでもない昇給度合いです。これは、牧選手の才能であり人的資本が、プロ野球という市場で多いに活用された事例と言えるでしょう。
また、牧選手の場合は日本のプロ野球においてですが、ここ数ヶ月の間だけでも、日本人プロ野球選手が、メジャーで超大型契約を結ぶことに成功しているニュースがたくさん流れてきています。
たとえば、同じくベイスターズのエース、今永選手の場合は、2024年シーズンからメジャーに挑戦し、シカゴカブスに入ることが決まりました。
引用したように、今永選手の場合、メジャーに挑戦することで、年棒が13倍と跳ね上がっています。これは、日本国内では不可能な昇給度合いです。
また、今永選手以外の選手においても、同じように大幅なアップを勝ち取っています。
話は少しそれますが、先日、亡くなられた山崎元さんが、ガンの闘病中、最後に世に残したい言葉をnoteや本にまとめてくれています。その中にこういった表現があります。
プロ野球の世界への挑戦や、そこからさらなるメジャーへの挑戦は、多少のリスクをとってでも、よりたくさんの資本が集まってくる場所や、海外などより物価が高いエリア、領域に自分の人的資本を投入するという活動の凄さを感じとることができるかなと思います。
ここまで極端な話はそうそうない話だと思いますが、自分という資本を適切に活用していくことで、0.何倍といったレベルではなく、数十倍という桁違いの形で価値が膨らむ現実もあるということを知っておいていただけたらと思いました。
このやり方次第で、大きく価値を膨らませることを目撃できるという点でプロ野球というのは、とても面白い領域だなと思いますし、同時に、私たちが普段いる世界とは別世界ではありながらも、けっこう重なっているところもあるのではないかと思い、二回目のテーマとして挙げさせてもらいました。
それを踏まえた上で、私が2回目の収録で話をしていたのは、上記のように選手として現役中に人的資本を最大化した上で、現役中の野球以外や引退後のキャリア、また、スポーツビジネスにおける人的資本をどうやって経営に結びつけていくかについて考えていくと、また新しいものが見えてくるという話になっています。
ぜひぜひ2回目の放送も聞いてみていただけるとありがたいです。
改めてですが、2回目の放送はこちらから聞くことができます。
今日も素晴らしい学びの機会をどうもありがとうございました。
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