タダで軍拡できると信じている日本人は猿以下かも。


野口悠紀雄氏の記事ですが、今回はかなり挑発的なタイトルです。

日本国民は猿ではないぞ、無から有は生み出せない、国債償還期間延長のトリック
https://gendai.media/articles/-/105951?imp=0

>防衛費増の財源調達手段として、国債償還期間の延長案が浮上している。無から有を生み出せるアイディアのように見えるが、どこにトリックがあるのか?

>防衛費の増額を賄う財源として、国債の償還を現行の60年から80年に延長するというアイディアが浮上している。自民党の萩生田光一政調会長は、「80年に延ばすことで生み出されるお金を防衛費に回すことも選択肢として検討に値する」と語った。世耕弘成参院幹事長も、このアイディアについて「議論する機会と場所をつくることが重要だ」としている。
>償還期間を長くすれば、1年度あたりの債務償還費は圧縮することができる。したがって、その分だけ一般会計予算に余裕が生じる。

>しかし、そんな手品のようなことができるのだろうか?
>もしできるとすれば、この手法によっていくらでも歳出を増やせるという誠に不思議なことになってしまう。

まあそうなんですよ。長年の超低金利が続いたせいで、国債乱発しても利払いが増えないので、政治も国民もあたかも無限に借金でばらまき政策がでいると信じてしまった。令和新選組みたいに、税金は財源じゃないとかいいだすトンデモも増えました。

>赤字国債については、当初は、現金での償還が原則とされていたが、1985年度から建設国債と同じルールが適用されるようになった。
>ただ、債務償還費だけでは、国債を償還することはできない。残りの金額は、国債整理基金特別会計が借換債を発行して調達する。


>仮に、国債償還ルールを変更し、債務償還費以外の一般会計歳出は変えないとしよう。それによって、一般会計の債務償還費は減る。したがって、歳出総額も減る。したがって、赤字国債の発行額も減る。
>しかし、国債整理特別会計の借換債発行額は同額だけ増えるから、国債発行の総額は不変に留まる。
>仮に、一般会計の債務償還費の減少分だけ防衛費を増加するとすれば、国債発行の総額は防衛費の増額分だけ増えることになる。つまり、防衛費の増額を借換債の増発で賄ったのと同じことになる。

>政府と民間との関係でいえば、一般会計で赤字国債を増発して防衛費増を賄おうが、特別会計の借換債増発で賄おうが、何も違いはない。
>赤字国債とか建設国債とか借換債というのは、国債発行の根拠規定による区別である。しかし、国と民間との関係で言えば、これによる違いは何もない。

>償還期間を延長すれば、国債の償還をさらに遠い将来に先送りすることができるような錯覚に陥りがちなのだが、償還期間を延長しても、国債の償還を先送りすることはできないのだ。

>実を言うと、償還期間延長案は、狙公の朝三暮四より巧みである。

>償還期間延長策の場合には、そのための法律を1度通しておけば、後は自動的に借り換え債が発行されて、財源が調達される。
>償還期間延長策がどのような問題を含むかは分かりにくいので、本質的な問題点が理解されないままに、可決されてしまう可能性が強い。
>一度、償還期間延長法案を通しておけば、後は楽だ。
>仮に借換債の発行が増えたことが国会で問題になっても、「すでに決定されたことから自動的にこうなる」と説明すればそれで済んでしまう。過去に決定したことを覆すわけには行かないのだ。

>だから、いま償還期間長案を承認すれば、国会の予算審議権は、未来永劫にわたって削られてしまうことになる。
>つまり、この方策は、仕掛けを複雑にし、分かりにくくすることによって、予算の国会審議を簡単に済ませるための方策だ。その意味で、財政民主主義の精神に反するものと言わざるをえない。

つまりはタダで軍拡できる、あるいは無限に借金ができるとありえない、ということです。

これを言っているのは安倍派、清和会です。
防衛費を増大する最大の理由はアベノミクスが失敗したからです。誰がみてもあきらかに失敗です。ですが最大派閥の清和会はそれを未だに認めない。そして最大派閥のご機嫌をとらないといけない岸田政権もアベノミクスを否定できない。実際はあれこれ抵抗しているわけですが。

清和会や岸田政権はアベノミクスの失敗から国民の目をそらさないといけない。安倍晋三が生前からそのために軍拡を言い出したわけです。しかも借金で。
国民の負担なく強い日本を実現できなす!
そう、アピールして支持を得ようとしました。
まあ普通に詐欺です。
ですが、国難です、だから増税して防衛費に当てますとは言わないわけです。支持が減りますから。まるで歌舞伎町のポン引きがタダでおねいさんの三助さんのいるお風呂にはいれます、と誘うようなものです。
まともであればこんな与太を信じないのですが、多くの国民は同じような与太話であるアベノミクスを信じました。
昭和の時代ならばふるさと脱税ことふるさと納税は世論から反発を受けたでしょう。タダの税金のばらまきで、そのつけはあとから払うことが分かっているからです。ところがこのふるさと脱税を多くの納税者が礼賛しています。

流石に岸田政権はそこまでカルトでも詐欺でもない。だけと清和会のご機嫌をとらないといけないので、軍拡は容認するが、増税だよね、と言っているわけです。

猿以下なんじゃないでしょうかね?

軌道修正をするためには早期に金利を上げて、政策にはコストがかかることを納税者が理解する、安倍晋三のマインドコントロールから抜け出すことが必要です。


■本日の市ヶ谷の噂■
新小銃選定において、H&KやFNは普通の量産品を出してきたが豊和工業は選定担当者と共謀して徹底的にカスタム仕上げした、試験用スペシャルを投入。結果20式小銃として採用されたが、そのクオリティが量産品で維持できるわけもなく、水陸機動団など既に配備が始まった部隊からは、これじゃない感が強くて不満続出、との噂。

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