岩手県 オオクワガタ材割り採集
2022/9/14(木)
東北地方
岩手県某所
当時、私は東北地方一人旅真っ最中。
国道4号線を埼玉県から北上し福島県や宮城県を回っていました。
実は今回の遠征目論見だと青森県まで行こうかと思ってました。
が、岩手県が恐ろしい程にデカ過ぎる(縦に長い)ので南部に留まり北上するのを諦めました。笑
(疲れが溜まっており、帰り道の事を考えると)
さて、前日は宮城県にてヒメオオクワガタを採集した為そこから少々北上してから就寝。
岩手戦に向けて休みます。
早朝、一関市の原生林へと向かいました。
一関市では某情報誌によると真湯温泉などが有名産地だそうです。
やはり東北は奥羽山脈沿いですね。
確かに真湯温泉やその付近のキャンプ場の辺りは良い場所だと思いました。
さて、適当な場所に車を停め山へ。
熊よけはJBLを使用、リュックにセットし出発。
山へ入ってすぐ倒木を発見。木に倒れかかった状態で下部は硬そうでしたが割ってみると。。
もう越冬し始めてるのかなー。
倒木の上部はどうしても削ることが出来ませんでした。チェーンソーがあればなぁ、、、
ぶった斬れるのに。
さらに歩くとこの時期にしては珍しいミヤマクワガタを発見。
早朝のブナ帯ではブナの大木を昇り降りするミヤマクワガタを見ることがありますね。
尾根まで歩きましたがダメそう…
中途半端な立ち枯れや倒木がありましたが既に割られてる材がほとんど。
こんな東北の山奥まで。同業者も来るのですね笑
崖崩れも見られ早々に下山。
場所を移動します。その移動中に興味深い木を見つけました。
傍から見るとかなり異様なシルエットになっている為すぐ気づきました笑
虫コブ付きミズナラ?ハルニレ?。
コブ付きの木を沢山見かけました。
夏のシーズンに来れたならここは要チェックですね。
ちょうど見れる位置にあったコブ。
洞の中は入り組んでおり隠れ家には最適そう。
東北の秘境道の壮大さは言葉では伝えきれません。昔から変わらない風景や環境が現在まで続いていることを思うと、関東から出てきた甲斐があるなぁと感じます。
見晴らしの良い所から1枚。
さて、次のポイントへ。
朝飯用で購入したランチパックを食べて山へ。
ブナの立ち枯れを求めてひたすら歩きます。
ちらほら良い感じの太さの樹皮付き立ち枯れは見つかりますね。
いつも立ち枯れの頭上3m辺りが良い朽ち具合なんですよね笑 チェーンソー必須かも。
しばらく歩くと日当たりの良いギャップのある場所へ出ました。
近くのブナ材に手をつけていきます。
が、相当固い。全く割れません。
しかし、立ち枯れがあるならば上部が折れて落ちた倒木もあるはず…と辺りを散策。
するとどこかのブナの端材的な良い朽ち具合の倒木を発見。バット1本分位の長さで太さは無い。
写真を撮る間もなく割っていきます。
水分が多めで入っていたとしても厳しそう(☆の可能性大)な材でした。
しかし、ある"痕跡"が出てきました。
菌も回っていて厳しいと思いつつも食痕の先を丁寧に割っていくと…
あ。
濃いオレンジ色の頭、明らかに大きい頭幅、幼虫自体の大きさ……
オオクワガタの3令幼虫の死骸でした。
確実に居ると分かったので俄然やる気が出てきました。
同材から…
オニクワガタが出土。
新成虫?かと思いましたが流石にこの時期ならもう遅い。産卵しに来た個体かなと思いました。
(にしては動きが新成虫でした。)
続けて割っていくと。。。
再び太い食痕が現れました!
あとは生きた状態のオオでツモリたい…
慎重に慎重に割っていきます。
適当に割ってクラッシュはしたくない。
食痕を20cm程辿った頃でしょうか、遂にその時が。
いきなりパカッと更にそこから黒虫が。
引っ張り出してみます。
上翅がまだ赤っぽい新成虫の様です。
まぁ、♂では無いですが嬉しいです。
(以前の♂の採集記はこちらから↓↓↓)
蛹室を見ても菌が回って来ているのでオオクワとしてもギリギリの戦いだったのでは。
ここでは他にオオクワガタの2令幼虫を1匹採集できましたが、家に持ち帰り確認すると落ちていました笑
2令が出た材↓↓↓
この時丁度お昼を回った頃でまだ時間が残っていたので他の場所も散策。
またしても見つけてしまいました。
早速割り、10分位割った頃…
オオクワガタの3令幼虫でした。
幼虫の糞が物語ってます。
取り出せる様に割り進めます。
取り出してみました。笑
多産地とは言え2本、ブナ材からオオクワガタを抜けた事実に嬉しさを感じます。
丁寧に食痕も沢山ケースに入れました。
そしてここら辺で採集は終了。
丁度1時頃を回っており、私もかなり満足していた為市街へ。
原生林を後にします。
少し車を走らせて以前から訪れたかった中尊寺へ。
奥の細道や平泉は風情があり落ち着きがありますね。
途中で拝観券を購入し、資料館から。
私はいつも歴史資料館等に来ると、資料や文化財を丁寧に見てしまうので、気づくと長時間経っていることがよくあります。
資料館拝観後、金色堂へ。
昔の方々は飢饉や災いに対して不安を抱えつつも仏殿等で祈祷する事によってのみ、心の平安を維持してきたのだろうなと。
金色堂の一面の金装飾を見てそう感じました。
松尾芭蕉の"奥の細道"でも有名な平泉。
健脚で有名であった松尾芭蕉もここを最終地点として考えていた様です。
金色堂にまつわる句もありますね。
「五月雨の 振り残してや 光堂」
帰り道、平泉を一望できる場所で写真を撮りました。
NHKの「鎌倉殿の13人」に登場した源義経公が命を絶った場所平泉。
この下の写真の風景を見ながら松尾芭蕉も句を唱えたのでしょう。
「夏草や 兵どもが 夢のあと」
この広がる平原ではるか昔、戦が行われていたんですね。
駐車場付近にはお土産屋やご飯屋が。
岩手県なら"わんこそば"を食べねばと思いましたが採集疲れやらで量食べれないと思いやめました笑
代わりに山菜そばを注文。
平泉を後にし、温泉へ。
悠久の湯 平泉温泉
温泉で回復した後のダラダラ過ごす時間、これ程至福な時は無いですね。
ローカルなニュースがこれまた良き。
閉館時間まで粘り車中泊へ。
次の日はどこへ行こうか。
岩手県採集お疲れ様でした。
次の日は↓↓↓