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マレーシア 昆虫採集記/旅行記①🇲🇾

マレーシア🇲🇾
2024/3/13〜23


お世話になっております。
3月の1週間ほど、マレーシアにてソロ遠征をしていたので、今回はその採集記について残せればなと思います。

遠征を考えたのは約1ヶ月前…
偶然知り合いがマレーシア遠征をしており、様々なマレーシアの虫画像のテロをいただきます。
流石に耐えられなくなり、行くことを決意。

休みは取れるのか問題が浮上しますが、勤め先は12月決算な会社なので12-2月は文字通り多忙。
(1年目だし)

しかし、3月になると会社的にも有給消化ウィーク。リフレッシュ休暇(月〜金の連続休暇可能)の出番です。

1週間も行く必要はないと思いましたが、本決算のストレス発散と異国情緒溢れる良い旅にしたく、リフレ休暇を使用しました。
航空券は2月中に購入。なので当然の様に航空券も高く、エアアジアで往復9万円ほどついちゃいました…

そして当日(金曜日深夜発)、会社は午後だけテレワークにしてほぼ荷造りに徹してサボっていました。

当日夜頃、羽田空港に向かい、チェックイン。
預け荷物の中はブロバン、大量のケース、網、ロッド、酢酸エチル、今峰製ライトと虫屋御用達品(怪しい物)でパンパンでしたが出国はどこもぬるい。約6時間のフライトです。

いざ一人旅!


上空では爆睡をかまし、現地時間早朝に到着。
日本との時差は2時間しかなく流石アジア圏ですね。
携帯は「ahamo」を使っているので現地では何もすることなく、日本と同様にすぐ使えました。

人生初マレーシア!

とりあえず現地でレンタカーを借りていたので、レンタカー屋まで移動します。現地空港はKLIA1とKLIA2があり、格安航空会社は2でした。しかしレンタカー屋が1のターミナルにあったので電車で移動。(クアラルンプール市街地で予約した方が良かったかな…反省)

2→1への移動は秒

空港では1日過ごせるであろう少額をリンギットへ換金。他は空港よりもレートが安く、目的地でもあるタナラタで換金することに。
KLIA1出口付近の駐車場棟地上階に予約していたレンタカー屋を発見。
国際免許やパスポート、国内運転免許証を見せた後、デポジットを支払い手続きは完了。
今回旅をする相棒は総走行距離11万kmのレトロな普通車でした。

ここからどれくらい汚れるのか…

レンタカー代は1週間で2万円と安い。
(⚠この車で車中泊を5泊するなんて…)

マレーシアの交通事情は日本と同様。左車線右ハンドルで特に気にしません。危険なのはやはり高速や幹線道路、首都の交通量の多い道です。しかし、「曲がる時は曲がる」、「行ける時は行く」ように我を強く持ち運転すれば大丈夫。

空港では売っていなかった「Touch’n Go」をガソリンスタンドにて購入。これで高速道路は問題なく走行できます。

道も広い

目的地は19マイルやタナラタ。空港からは200~300kmあるので5時間位はかかります。
途中ココナッツを飲みながらゆっくりのんびり。
私は現地を感じられる屋台が好きなので、見つけるとほぼ寄り道してしまいます。

100円もしない…物価は安い

延々とマレーシアを北上し山道へ。
平地は30℃以上ありましたが標高をあげるに連れてクールダウン。窓を解放し魂も解放。

アスリ村もあと少し

長い山道を経て、目的地19マイルに到着。
とりあえず車を降りて、オラン・アスリの村民とご挨拶。英語はほぼ通じず、マレー語なんて分からないのでジェスチャー、画像、地面にお絵描きで意思疎通。
日本から大量のお菓子をお土産として持ってきていたので、すぐフレンドリーな関係に。
虫を売ってくれたり、翌日にジャングルを案内してくれる事に。

初日は買いすぎない


コツヤクワガタ等を多少購入し、購入の意思だけはみせておく。
発生初期のため状態抜群です。
家でも去年に産卵させ、そろそろ繭玉入りするWF1がいるので正直要らない…

コツヤクワガタ♂

明日、明後日と来るよと伝え、たらふくクワガタを採ってきてねと身振り手振りで伝えます。

昆虫採集で生計を立てる村

現地では早速、日本人2組に出会いました。
1組は学生の採集遠征、もう片方は私と同じくソロ遠征での方。甲虫屋、蝶屋、カミキリ屋など様々でした。

初日は移動疲れもあったのでタナラタの町で休むことに。(キャメロンハイランドと言えば通じる方も多いと思います)
キャメロンハイランドは標高1500mに位置し、「マレーシアの軽井沢」とも呼ばれます。
キャメロンバレーにはイギリスの植民地時代からの紅茶葉プランテーションがあるため、主に年配の旅行者から好まれているようです。
カフェで飲む紅茶もとても美味でしたね。

キャメロンバレー

洋風な建物も

私が訪れた3月はラマダン期間中だとのことで、ラマダンマーケットなるものが開催中らしい。
マーケットで賑わう場所へ。
ここでは果物やスイーツ、肉などの料理系が売られていました。
私は甘党なので抹茶ラテ(後に気づくが蝿入り)、と腐りかけのマンゴーを購入。
因みにどちらも申し分無いくらい美味しかったです。

ラマダンマーケット

さて、夜になるまで時間を潰し外灯巡りへ。
ライトラ機材を持ってきていましたが、どこで焚こうかロケハン出来なかったので初日はお預け。
田舎道の外灯下を逐一チェックします。
道に飛んできたばかりの大きめのコガネムシを発見。車が通る頻度も高く、一瞬で回収。

ガムシみたい

ナンバンダイコクコガネの死骸も発見。
とにかく日本とは比べ物にならないくらいの虫のサイズなのでビビります。

ちなみにマレーシアの外灯はほぼLEDなので過去に比べると厳しいとは思います。
しかし、コツを掴めば何となく取れてくる印象、遠征後半につれて見つける頻度も高くなりました。

同じく死骸でしたがライヒクワガタの長歯♂も発見。(また死骸…)

完品

遠征中よく見かけるようになるクロツヤムシ的な虫も落ちてました。

かわいい

早めに外灯巡りを切り上げ、タナラタの適当な場所に車を止めて車中泊。次の日に備えて爆睡。
初日は迷わずタナラタまでソロで辿り着けたことで満足でした。


ー2日目ー


タナラタの夜明け

遠征2日目はめちゃくちゃエモい写真から始まります。標高も高くとても快適な車中泊でした。朝方は少し寒く、半袖だと寒い。
朝っぱらから、19マイルへ向かいます。

朝方はとても涼しくてまさに高原な感じ。
車で山道を駆け抜けていく。

ふたたびのアスリ村へ

そして、昨日話をつけておいた村民と早速ジャングルへ。
どうやら案内してくれる2人はハーミットとサモシという名前らしい。
サモシはとても若く、奥さん(サクルァさん)もいて今遠征ではとてもお世話になりました。
一方ハーミットは独身おじさん。ジャングルに入る前は必ず、度数の強いお酒を飲むのでとても頼りない。(そのせいもあるのか夜の部にて、彼は登山道から5m程滑落します…笑 )

さて、接待採集の始まりです!

ハンドメイド竹長竿が活躍

ぼちぼち川に沿って密林を楽しみます。
蚊は沢山いますが、ディート入りのスプレーをかけておけば大丈夫です。汗との勝負で、何度もかけ直しますが…

とりあえずサモシ達についてくと、樹液木に案内されました。遠くから見てもはっきりと洞があり、樹液が出ていました。

!!!


洞を覗くと、ネブトらしき姿もちらほら…

隙間に挟まるネブト


ハーミットがナタで樹皮を削ってくれました。
なんと出てきたのはアクミナートゥスネブトの♂
立派です。密林内では初のクワガタ。

良いサイズ


続いて樹液が濃い部分にて…
イングニシスネブトを発見。

この種はかなり小さい

よく洞の細かな隙間をみると挟まっており、4♂くらい発見出来ました。(♀が居ない…)

樹液ダラダラ…

この樹液木の後もさらに奥へ進みます。
アスリの村民と何となくコミュニケーションを取っていると、数年前このジャングルの奥地で村民3人が虎に襲われ、亡くなったとのこと。
やばいって…それは…
まぁ逆に数年間は虎を見ていないらしいので運に身を任せます。

日本で言うと西表島や石垣島にある様な細い木こり道(?)を進みます。
社会人になってからは体力が落ちてしまったので後を追うのに必死。気温も30℃くらいあるので辛い。

急斜面


適度に進むと良い感じのギャップに出ました。
ザ密林って感じで良さげ。

あっという間に午後になり、流石に朝から行動していたので疲れました。
夜の部もあるとの事で一旦休憩を求めてジャングルから車へ戻ります。
戻る途中にもアクミナートゥスを採集。

ペラ州産

材割も疲れない程度に行いましたが、いつもの虫しか出てこないので途中から辞めました。

い つ も の


水分も3Lを所持して入林しましたが無くなりかけてたので、すぐ撤退。ようやく車へ戻ってきました。
昨日のうちにクワガタ沢山採ってきてねと村民に言っておいたのでちょこちょこ見せに来てくれました。

左 ビギボッススネブト ♂34.8mm


小屋で疲れてぐったりしていると…
サモシが差し入れを持ってきてくれました。
嬉しい…とにかく生き返ります。

昼採集したイングニシスネブト↓↓↓

爪先くらいの大きさ

日没まで村民と何とかコミュニケーションを取りながらたそがれます。
どこから来たのか、フライトは何時間なのか、年齢、いつ帰るのか、明日も来るのか、など他愛も無い会話ですが。笑

英語も通じないので身振り手振り。

ぼちぼち夜の部へ…
マレーシア 昆虫採集記/旅行記②へ続く。

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