森重晴雄さんは、東電公開の技術情報と自身の専門知識を基に、大部分の判断根拠は、手計算であり、しかも、設計時安全係数や最終的な工学的安全余裕度を無視し、さらに、有限要素法による三次元計算コードを採用したコンピュータシミュレーションによる詳細計算(構造解析や耐震解析)をしておらず、コンクリート構造物や鉄構造物の設計許容値や破壊限界値を無視した主張をしており、保守的評価のみで、影響を著しく過大評価、不確実性大

森重晴雄さん(元三菱重工業エンジニア)は、2023年に、日本原子力学会口頭発表において、1F-1の震度六強の原子炉圧力容器スタビライザー部の地震加速度が、おそらく、振動周期0.02秒であろうが、400ガル程度と推定、提案する耐震補強をすれば、800ガル程度に耐えられると主張、私の調査では、3.11時の1F-1の原子炉建屋地下二階床面の最大地震加速度観測値が、460ガルであり(3.11時、平地で震度六強、1F-1の基準定義となる原子炉建屋地下二階床面では、460ガルであったため、実質的には震度五強(東電編『東日本太平洋沖地震に伴う原子炉施設への影響について』、添付5-3参照、2011.9))、原子炉圧力容器は、大きく、縦方向に長いので、縦方向の地震加速度の増大を考慮すれば、当該部は、原子炉建屋地下二階床面の最大地震加速度の約二倍の920ガルになりますが、なぜ、縦方向増大を考慮しない400ガル程度なのか?
森重さんは、東電公開の技術情報と自身の専門知識を基に、大部分の判断根拠は、手計算であり、しかも、設計時安全係数や最終的な工学的安全余裕度を無視し、さらに、有限要素法による三次元計算コードを採用したコンピュータシミュレーションによる詳細計算(構造解析や耐震解析)をしておらず、コンクリート構造物や鉄構造物の設計許容値や破壊限界値を無視した主張をしており、保守的評価のみで、影響を著しく過大評価しているため、不確実性が大きいように思えます。
【2024.9.30補足】
私の耐震解析に対する工学的認識は、note本欄バックナンバー記事・写真参照。


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