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EngawaYogaのヨガクラスは「カンフル剤」ではなく「漢方薬」

 いつもありがとうございます。

 EngawaYogaのコンセプトはAboutに書いてありますが、ヨガクラスについての思いはあまり書いていなかったので、少し書きたいと思います。

 EngawaYogaのクラスは、即効性のある点滴のようなヨガクラスではありません。「一発で効く!」というタイプではなく、漢方のように継続して服用することで少しずつ改善していくようなものです。

 そうやって継続して改善していったものというのは、失われていくのも時間をかけて失われていくので、培ったものを一気に失うこともありません。じわじわと効いていき、そして生活の質をずっと高めてくれる漢方薬というイメージです。

 そもそも、ヨガや瞑想というのは継続でこそ力が発揮される、そういうものです。時間をかけて築いていくものなのです。




即効性のあるものを求めない

 即効性のあるものを求めない、これはどんなヨガクラスでも意識されていることに思います。

 簡単にできることが悪いわけではありません。

 ただ、即効性を求めるインスタントな考え方ばかりしていると、結局はインスタントなヨギーになっていってしまうことになります。「インスタントな人ね」とは言われたくないものです。

 ヨガを実践できるようになるためには、不断の修練が必要でしょう。ヨガクラスに通うことも家で練習することも必要でしょう。

 結果として、試してみたら簡単にできることも確かにあります。ちょっとだけの練習であっけなくできてしまうこともあります。簡単な方法というのは確かに存在はしますし、ヨガで言えばアサナ毎にコツのようなものもありますからね。

 ですが、簡単な方法やコツを使って「簡単にやってやろう」という気持ちがあると深みが出てきません。簡単に出来たとしてもハリボテのようなヨギーになってしまう可能性もあります。

 深みがないというのは、愛のない恋人関係のようなものです。ヨガにおいては(そして人生においても)、時には無駄なことであったり、失敗することであったり、遠回りすることも大切です。

 その無駄に感じる遠回りがあるから、深みが出てくるのです。円熟という表現がありますが、そのような状態を目指すのであれば(私は目指したいと思っています)、やはり焦らないことです。遠回りも気にしないことです。

 人生のについてもそうです。深みが人生を土台から安定させてくれるのです。




じわじわとくるのがヨガ

 EngawaYogaのヨガクラスや瞑想クラスは、漢方薬のようなものだと書きました。それは、じわじわと効果が現れるものです。

 ボクシングに例えると、必殺のストレートパンチではなくボディブローのようなものです。最初からいきなり”くる”わけではありませんが、徐々に効果が効いてくるようなパンチです。

 即効性のあるものは即効で使えなくなることがあります。

 じわじわと言うのは、即効ではなく遅効性です。ヨガでも仕事でも生きることでも、土台を作るにはコツコツと培っていくことです。遅効性であるからこそ、しっかりと奥まで効いてくるのです。

 私が意識しているのは、遠赤外線のように、じわじわと奥まで浸透させていくようなヨガクラスとなります。

 学びも継続ですよね。行動も継続です。そしてヨガや瞑想も継続なのです。コツコツと継続することで、味のあるヨギーになっていきます。

リズムを断ち切らないこと。長期的な作業にとってはそれが重要だ。いったんリズムが設定されてしまえば、後はなんとでもなる。

しかし弾み車が一定の速度で確実に回り始めるまでは、継続についてどんなに気をつかっても気をつかいすぎることはない。

村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』


成長は0.1%でいい

 成長は0.1%でいいです。毎日100%成長することは必要ありません。そして不可能です。成長というのは,0.1%でも継続することでとんでもないところまで引き上げてくれます。

 もちろん、闇雲にごちゃごちゃとあれやこれやに手を出さずに、工夫もして、継続する必要があります。
 自分を省みる時間も必要でしょう。三省という言葉がありますよね。三省することで0.1%の成長を継続する手助けになります。私も三省と言って、日に三度は省みる時間を持っています。短い時間でさらっと紙に書いたりする程度ですがとてもいいです。

 「ヨガクラス報告」をアップしているのもそういう意味も込めています。もちろん、生徒さんへ話したことが定着したり、変な情報もお伝えしておりますのでその復習や捕捉の意味もあります。
 やっぱり復習することで0.1%の成長を維持できるのです。ですので、クラス終了後には感想を送ってみてください。

【クラスの感想を送る】

 書くことは振り返りにとても有効です。勉強でも予習よりも復習をすることの方が効率が良いらしいです。

 0.1%の成長の積み重ねが大きな成長につながります。





複利で効いてくるのがYOGA

 ヨガというのは、直ぐには結果の見えないものです。計測が難しいというのもありますが、即効性のあるものではないからです。

 即効性がないだけになるべく早くに始めたほうがいいです。積み重ねが大事なことは散々書いてきましたが、その積み重ねも年月が必要であり(一生続きます)、それは3ヶ月よりも6ヶ月、6ヶ月よりも1年と早く継続を積み重ねた方がいいです。

 何事も種まきの期間が必要です。種まきをしっかりとしておくと、それは思っている以上の収穫をもたらしてくれるものです。種をまき、継続と成長への行動をし続けたならば、その収穫は周囲が驚くほどのものになっていることでしょう。

 ヨガクラスは新しい発見の場であり、常に新しい自分を試す場所です。それは気難しくやるのでは続きません。気楽に、愉快にやることです。そういった続けるコツのようなものを自分の中に見つけていくことです。


 継続して0.1%の成長をし続けることは、蓄積を少しずつコツコツと増やし、その0.1%成長した自分がまた、0.1%成長していきます。コツコツと続ける成長は、その貯めてきた能力を複利で成長させていくのです。




イノベーションは突然やってくるが、成長は一歩ずつ

 じわじわと継続して、日々改善し続けると、次元上昇が起こります。次元がひとつ上がる感覚です。

 これは、0.1%の成長を心がけていたから起こることです。「一気に変わってやろう」と息巻いても起こりにくいものです。
  確かにたった一度の出会いやたった1冊の本で、次元上昇が起こる人もいます。それは、その人が本当に運が良かったか、それとも日々継続して培ってきたことの収穫だったりします。

 運をよくすることは大事ですが、運だけに任せるのも不運な考え方です。運気も人から運ばれてきます。だからこそ、自分が一歩ずつ成長していくことです。

 遠回りが一番の近道だったりします。深みを出せるように一緒にやっていきましょう。


終わりに:ウルトラCを求めないこと

 人は短期に一気に改善できることが好きだったりします。ですが、身体をともなったものは物理的な制約があります。

 一気に改善できたように見えるということは、反動も負荷も高く、一気にまた落ちることにもつながります。ヨガで言えば怪我のリスクもあります。ウルトラCを求めないメンタリティは大切に思います。

 ヨガクラスではある程度難易度の高いアサナ、例えばピンチャマユーラアサナ(肘で倒立するポーズ)などを教えています。

 このピンチャマユーラアサナを、初めてヨガクラスに参加してできてしまう人がいます。それはそれで凄いことですが、いきなり出来たからと言ってヨガの効果を享受できるわけではありません。そこは継続してやり続けるしかないのです。

 漢方のようにじわじわと体の奥から体質改善をするようにヨガを続けることが大切なのです。そのため、ヨガクラスでのアドバイスや注意は、長い付き合いになることを前提にしたお話をしているのです。豊かな中身を形成していくには、原理原則であったり、継続していくことであったり、愚直であることが重要になります。

 これからもよろしくお願いします。

成功者のほとんどは、より高いところに目を向けてあらゆる戦いで危険を冒しているし、目先のトロフィーや栄光なんかよりも、頂点を目指す過程の中で学んだことの方がずっと意味があるということを知っている。

長い目で見たとき、身に染みる敗戦の方が、勝利の栄冠よりもずっと価値がある場合だってある。「嬉しい経験」か「苦い経験」かに関わらず、その経験から知恵を引き出せる人ならば、道を逸れることなく最後まで突き進むことができる。

ジョッシュ・ウェイツキン
『習得への情熱―チェスから武術へ―:上達するための、僕の意識的学習法』




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