回復のための3つのアプローチ

重度アルコール依存症の kiyopi です。

精神疾患になると、皆さんどうしたら回復できるのか考えますよね。
アルコール依存症者も同じですね。

医療に繋がる前、診断される前までは今抱えている苦しみから解放されることを望んでいたはずなのに、病名が付くと途端に寛解を目指したり断酒を目指すようになってしまう。

精神的な苦痛からの解放を望んで生きていたはずなのに、途端に行動改善や言われるがままの思考改善に執着するようになってしまい、メンタル部分への意識はどこかへすっ飛んでしまう。

何をしたら寛解なり断酒に辿り着けるのか?と。
「これをするといい」「こう考える事が大事」と言われると、それをしてみるけどうまくいかないループにはまってしまう人も多い。
何でうまくいかないのか?そこでまた新たに苦しみが生まれてしまう。

何が違っているのか?

今回はそこの説明です。


回復のためには、メンタル改善のためのアプローチ、思考改善のためのアプローチ、行動改善のためのアプローチの3つが必要です。
3つどれも必要です。

行動の改善を行ったところで、最初は良くても(最初は新しい事への新鮮さ・一時的な喜びで気付いていない)慣れてくると思考とメンタルが付いていけていないために辛くなったり苦しくなって躓く。
依存症においてはスリップする。

思考を変えようとしたところで、メンタルも思考も改善の思考とは裏腹で(表面的には理解していても、どうして必要なのかが本心では理解できていない、主体的・自主的に求めていない)であるために、そう考えよう、考えよう、思おう、思おうとしているだけで変わったわけではないために、苦しくなって辛くなってうまくいかない。

「それじゃあ」と、やっとメンタルの改善に取り組もうと思っても(ここに辿り着く人がそもそも少ない)思考(固定感や価値観、プライド、思い込みなど)が邪魔してうまくいかない。

正しい順番としては

①邪魔な余計な思考に気付くこと
②その上でメンタルの改善
③次に歪んだ思考の改善
④行動の改善は最後
です。

「こんな自分はいけない、ダメだ」などの否定は厳禁です。
自分で自尊心を傷つける事になり、余計に自己肯定感が下がります。
あくまでも「自分にはそんなところがある」と自己受容する事。
それが自分で自尊心を傷つけない事にもなり、自己肯定感にも繋がります。

メンタルの改善が起こると、自分でも気づいていなかった緊張が解けて身体は楽になります。
徐々に気力も回復していきます。
そうすると、歪んだ思考にも気付きやすくなり、その奥にある自分がしたい事も見えてきます。
だから自然と思考の歪みが改善され、行動も改善されていきます。
断酒するにしても減酒するにしても、はたまた機会飲酒はしていくにしても、自分の目的を持って、自ら望んで、自主的に、意欲的に取り組むことが出来るようになります。

僕個人としては、今の自助グループの昔からの考え方やあり方には疑問ばかりです。
本質的な問題と言ってる事の矛盾が多すぎて。

そのため、ここで記事にしているような内容ばかり発言して、批判ばかり食らって諦めて去った僕が言える事ではないですが(仲間と思った事もないんだけど、研究対象でしたから)、皆さんには一歩でも踏み外したら落ちる岩山の壁にみんなと一緒にへばりついて「みんなで乗り越えるぞ~」と言っているより、一段上の安全地帯から下でへばりついている人を引っ張り上げられる人を目指してほしく思います。


今回は以上です。
参考にして頂けたら幸いです。

あなたが回復に向かえますように
ご家族様の傷や苦しみが癒えていきますように

最後まで読んで頂きありがとうございました。


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