絵を描きたくなった
絵を描くことにした。
何を描くのか、まだ決めていないけれど。
きっかけは、高校時代の美術のT先生が亡くなったことだ。
子どもの頃、絵を描くのが好きだった。小学校時代写生の時間、水彩で木々の葉っぱを大きめの点描で描けたとき、何か興奮したことを憶えている。
高校時代は、芸術の授業で工芸を選択した。T先生ご指導のもと、レコードジャケット、一つの題材を選んでの平面構成、七宝焼き、エッチング、どれも楽しかった。
でも芸術の世界で食べていくのは難しい、と早々に見切りをつけ、美大に進む勇気もなかった。
絵のほかに数学や物理も好きだったから、人の勧めで建築に興味を抱き、建築学科を受験することにした。
デッサンの試験があったので、T先生には何回かデッサンのレッスンをしてもらった。石膏像(ミロのヴィーナスやアグリッパ)を描くのは楽しかった。
おかげさまで大学に合格し、はじめの頃はスケッチの課題などもあったのだが、いつしか絵を描く機会は減ってしまった。いわゆる意匠・デザイン系ではなく、都市計画やまちづくりに関心がうつったからかもしれない。そのご卒業して自治体に就職、結婚、子育て、あっという間に30年が経った。
先日息子が小さい頃のアルバムを開いたら、広告の裏側に息子の顔をボールペンでスケッチしたものが出てきた。やっぱり絵が好きだったんだ、と思い出した。
そして、立て続けに美術館に行く機会があり、表現についてもやもやと考えていた。私は絵が好き(特にミュシャ、若冲、北斎、マティスなどなど)だけれど、何に惹かれているのだろう?私は何を表現したいんだろう、と。
そんな折、年明けに行われるT先生の追悼展のお知らせを目にした。先生と先生の奥様と教え子達の作品を展示するという。プロではない人も多く参加予定と知り、勢いで参加表明してしまった!
今、LINEでT先生のもと、今まだ全然知らなかった先輩後輩とつながり始めた。なんか、ワクワクしている。
#絵を描く
#美術の先生
#デッサンの思い出
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