思考を止めるな
人に指示を出してもらい、その通りに考え、その通りに行動することは楽ちんです。
意思決定をする人、方針を決める人はそれなりの立場の人になりますが、思っている以上に責任は重大です。
方針を決めるということは視野を狭くするということ
方針を決めるということは、フォーカスを明確にしてそこに注力をすること。極端に言い換えればそれ以外を切り捨てることです。
当然ビジネスを促進するためにはターゲットを決めてスコープを絞り込む必要はあります。
しかし万が一、誤った判断を下してしまった場合、間違った方向に進んでしまった負債を挽回するためには相当なヒト・カネが必要となり、かなりの時間を浪費してしまうことになるでしょう。
方針に従うのは簡単。しかし・・
人に出してもらった方針に従い、それだけを考えるのは簡単です。迷ったときも「方針は〇〇だから考えるまでもなく判断できる」となるからです。思考が止まります。
電子決済サービスで例える
極端でわかりやすい例で、電子決済サービスをやっているとしましょう。
ステークホルダは決済システムを導入して頂くクライアント(お客様)と、決済を利用するエンドユーザ(消費者)。
機能検討の方向はクライアント向けとエンドユーザ向けの両方がありますが、お金を頂くのがクライアントなのでクライアント向けの施策に舵を切るという意思決定をしたとします。
いろいろな施策案やアイディアが出て、取捨選択を迫られた時に、「この案はエンドユーザにとってはメリットが大きいが、クライアントにとってはメリットが少ない」という理由から切り捨てられていきます。
エンドユーザにとって使い勝手のよくないこのサービスは利用者数が激減したため導入するクライアントも減少の一途をたどる・・・・
極端な例ですがこのようなことが起こらないとも言い切れません。
結論
方針だからと言って、決定事項だからと言って、思考を完全に止めてしまうのは危険です。方針に従いながらも常に問題意識と課題感を持ち、時には方針に逆行するような提案・判断も必要なのではないでしょうか。思考を止めるな!!