冬は春に乗っ取られた
物怪の腹鳴りが湖で唄い
電圧の煌めきと
ミミズの芽生えに感化し
ザラついた空気感にむせ返る
鋭い風に混じる穏やかさ
ほっとけば
冬は春に乗っ取られていた
霜柱の悲鳴で目を覚ます
遠くのこだまは息を切らし出す
星々は毛穴に潜り
天道虫は胸騒ぎ
そして虫たちは冬を捨て
春に旅立つ
でも春は冬である
物怪の腹鳴りが湖で唄い
電圧の煌めきと
ミミズの芽生えに感化し
ザラついた空気感にむせ返る
鋭い風に混じる穏やかさ
ほっとけば
冬は春に乗っ取られていた
霜柱の悲鳴で目を覚ます
遠くのこだまは息を切らし出す
星々は毛穴に潜り
天道虫は胸騒ぎ
そして虫たちは冬を捨て
春に旅立つ
でも春は冬である