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違い は 愉し
「眼」という名前の機能で、ワタシは他の世界を観る事が出来る。 写真を見れば、その人がその瞬間感じたものを写し出してくれてる。 文字を見れば、その人の思いを感じることが出来る。 木々の鮮やかさで季節の移り変わりを感じ、海の満ち引きで宇宙の営みに触れられる。
「耳」という名前の機能で、ワタシは他の世界を聴く事が出来る。 創り出された音楽を聞けば、その人の想いを身体で感じられ、声を聞けば、その人のあたたかさが伝わってくる。
雨音で大地の休息を感じ、風音は自然の動きを運んでくれる。
「鼻」という名前の機能で、ワタシは他の世界の香りを楽しむ事が出来る。 花はそれぞれの個性を伝えてくれ、土は見えないあたたかさを教えてくれる。
「口」という名前の機能で、ワタシは他の世界を味わい、私の世界を伝えることが出来る。 様々な食べ物は心を喜ばせてくれ、私の発する音は想いをのせ響いてくれる。
「からだ」という名前の機能で、ワタシは他の世界の形に触れることが出来る。 固さ柔らかさは心地好さを与えてくれ、水は動きを教えてくれる。
「身体」という名前の機能で、ワタシは私以外の世界を知り、感じることが出来る。
見たことのない世界に驚き、聞いたことのない世界で安らぐ。
私以外の人の世界に触れることで、その人の世界を味わうことが出来る。 その味わいは私に変化をもたらし、別の私を生まれさせてくれる。
自然という世界はその流れ変わる様で、この世界の理(ことわり)、変化することで全てが在る ということを感じさせてくれる。
私以外の世界は、知らなかった「私」さえ見つけてくれ、私を豊かにしてくれる。
私は「私」を知らない。 他の世界に触れることで、自分の中に湧いた喜びや楽しさに気付き、私を知る。
私以外の世界が在るということは、なんて素敵なことなんだろう。
人の数だけ違う世界があり、自然界でも更に様々な世界があり、全てのものが単独であるように見えて繋がっており、そして全てが変化している。 なにひとつ留まっているものはない。 感情や、思いも。
「私の身体」を介してワタシは色々な体験をし、「違い」を愉しむ。
「違い」があることで「私」をみることができ、「違う」ことが「私」であることを知る。
「違う」ことが「私」ならば、私は唯一の「私」を楽しむ。 この「私」を楽しめるのは私だけだから。
「私」を楽しむために「違い」に驚き、「違う」世界を感じさせてくれた事にありがたく思う。
また「私」を知ることができたから。
私が「違う」ことで、他の誰かがその「違い」に触れてくれ、また新たな「違い」を生み出してくれるかもしれない。
私は「私」を愉しむことで、この「セカイ」に現れる。
それぞれの「愉しい」が現れ、「違い」が織り成す鮮やかな変化のこのセカイ。
セカイの中の
チガイのひとつである不思議さの中で
イマの面白さに
ただただ ゆだね まったりくつろぐ。
たのしい。
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