○月✖️日献立帳#34
2024.3.3 もももの節句
暖かい晴れの日、雲ひとつなし、家中の窓を開けて風を通し、心も軽くなる。
買い物の帰り、いつものように漁港の岸壁の下をのぞく。
ここ1か月、それまで岸壁際の一面を占拠していたネンブツダイの大群は影もかたちもなくなり、
小魚が表層を回遊する気配もなく、ほんとにひっそりとした生命感のない海だったが、
今日は、メジナと黒鯛と思われる大型魚が浅い瀬でくつろいでいたり、
イワシの群れが、銀色に光る横腹を翻していたりと、少しずつ賑やかになってきた。
よく見ると、壁面や底に生えている藻や海草だちも、目立って大きく育っている。
こうした近場の藻場に集まる根魚たちをいつも狙っている自分にとっては、今後の釣果に楽観的な見通しを抱かざるを得ない。
久しぶりに釣りに出たくなり、帰って仕度を始めたところ、夕方から風が急に強くなってきたので、あきらめた。
アジの刺身、にんじんともやしのかき揚げ、カレイの骨のから揚げ、ご飯と大根の葉と豆腐の味噌汁
2024.3.5 ロールキャベツ
キャベツが丸一個あるのでロールキャベツに
豚ひき肉に塩胡椒ナツメグ、つなぎに小麦粉でタネをつくり、キャベツ半個を蒸す。春キャベツは葉がくしゃくしゃしていて形もまちまちで、巻きものには向いていないが、2、3枚重ねて適当に包み込んでOK、ブロッコリーを茹でた汁を出汁にしてトマトも入れて15分鍋で煮込む。刻んだパセリとバターを加えて完成。
2024.3.10 つかの間の自由
昼過ぎに都心に出る。用事を済ませて神田で降りて釣具屋で買い物をする。
独身の頃の日曜の午後といえば、お茶の水の楽器屋だったり、神保町の本屋だったり、秋葉原の電気屋だったりを彷徨いて疲れたらルノアール、という過ごし方だった。
なので、なんとなく懐かしい気分で神田を歩く。
だいたい日曜日にこの界隈を歩いているのは、平日はスーツで普段着が貧弱な単体の中年老年サラリーマンばかりで、間違っても元気いっぱいの子供たちを連れたファミリーやオシャレなカップルは存在しない。
ひとり黙々とつかの間の自由を謳歌している。
ビーツと蕪の煮物、サバ干し焼き、ご飯と味噌汁
2024.3.16 マトウダイ
晴れ、暖かい、洗濯。
魚屋の陳列も久しぶりに賑やかなラインナップだ。
マトウダイが1匹、まだ買ったことがないので試してみる。
脂ののった白身といった感じで、ハタなどの身に近いかもしれない。プリンとした肝があったので頂くと大変おいしかった。
のらぼう菜とカブの炒め物、スティックセニョールささ身の辛子和え、マトウダイ刺身、玉ねぎ炊き込みご飯