そもそもブランドのターゲットは誰か
ターゲットは全ステークホルダーへ
以前の記事で、ブランドは消費者の心の中に抱く「イメージ」や「らしさ」として存在すると説明しました。では、ブランドのターゲットは消費者だけなんでしょうか?通常は、消費者や取引先を主要なターゲットとすることが多いのですが、実は、それだけにとどまりません。
ブランドは組織内部に向けても非常に重要な役割を果たします。ブランド構築の初期の段階では、さまざまな情報を洗い出して、整理し、言語化をします。このプロセスが、組織全体の合意形成に大いに役立ち、経営層だけでなく、全従業員がブランドの価値を理解できるようになります。
外部と内部は文字通り、表裏一体とした関係性が成り立ちます。内部の人たちがブランドの価値を理解し行動することが、消費者のブランド評価につながっていき、さらなる好循環を生み出していきます。
結果的に、ブランドのターゲットは全ステークホルダーへと広範囲に及びます。ステークホルダーとは利害関係者という意味で、企業や団体によって異なりますが、消費者(顧客)、取引先、得意先、従業員、株主・投資家、地域社会、金融・行政機関などを指します。それらを「内部(インナー)」と「外部(アウター)」の二つに分けると次の通りです。
インナーターゲット:経営層、従業員
アウターターゲット:消費者(顧客)、取引先、株主・投資家、地域社会、金融・行政機関など
ブランドのターゲットを明確にイメージすることで、それぞれに合わせた施策や手段を講じることができるようになります。組織内部に向けての施策は「インナーブランディング」、外部に向けては「アウターブランディング」と呼ばれています。
インナーブランディングの目的
インナーブランディングの取り組みは「企業理念や価値観への共感、浸透」が目的です。従業員がブランドを理解し、共感し、体現しやすい環境を築くことにより、外部へも一貫したブランドイメージを伝えることができます。
インナーブランディングの効果
ミッション・ブランド戦略の伝達
自社やブランドへの愛着や誇り
従業員満足度・モチベーションの向上
従業員定着率の向上
業務効率化・業務改善
優秀な人材確保と育成
顧客満足度の向上
インナーブランディングは、単にロゴや理念を社内に展開することだけでなく、業務マニュアルや人事評価とも連携し、日常の業務の中に文化として落とし込み、自分事化するまで浸透させることが重要です。
アウターブランディングの目的
アウターブランディングの取り組みは「消費者の認知と信頼をもとに収益へ結ぶこと」が目的です。ロゴ、スローガン、商品パッケージ、広告、マーケティングを用いた認知と信頼の形成を通じて、消費者のファン化とエンゲージメントを促し、これが直接または間接的な収益につながります。
アウターブランディングの効果
自社とブランドの認知
一貫した商品やサービスの開発
商品やサービスの差異化や改善
顧客の新規獲得
顧客のファン化・エンゲージメントの促進
アウターブランディングは、マーケティングとも密接な連携を必要します。この連携を通じて、ファン化とエンゲージメントの促進が、顧客ロイヤリティにつながり、ブランド評価を高めることが持続的な成長を実現する鍵となります。
まとめ
ブランドは、全ステークホルダーがブランドの価値とビジョンを共有することで、その効力を最大限に発揮することができます。逆に言えば、ブランド構築の成功は、ターゲットに対する目的や施策を理解した上で、戦略的アプローチが必要と言えます。
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