【スープが飲みたくなる映画】世界で一番しあわせな食堂
ちょっと心がクサクサしてたので、トゲが抜けるような映画を観たくて。
キャッチコピーは「人生が温まる料理はいかがですか?」
その名の通り、観ている2時間、ホワーンと温かくなる映画でした。
フィンランドの田舎町で食堂を営むシリカ。その食堂に突然現れた、中国人の親子チェンとニュニョ。
人を探しているようだけど、お互いに片言の英語なので要領を得ないまま、腕利きの料理人だったチェンがひょんなことから食堂で中華料理を作ることになる。美味しい上に体調が良くなると評判になるが…
ストーリーはとても平和で、意地悪な人も嫌な人も出てこない。映画を観ている間の気持ちは、大好きな沖縄を旅してる時に似ていた。時間がゆっくりと流れて、その土地が包み込んでくれるような。
ただ、温かいだけではない人生が3人にはあって、それぞれが希望のない生活をしていたが、出会うことによって希望が生まれる。ひとりぼっちだったニョニュが、地元の子供達と打ち解けている様子もほのぼのとした。食堂の常連である、おじいちゃんもとっても良い味を出しているし、また希望を得たひとりでもあった。
初めは中華料理なんてフィンランドの男が食べるもんじゃない!と豪語していたのに、一度食べると美味しいと相好をくずして嬉しそうに食べていて、そうだよね、美味しいものを食べると幸せな気持ちになるよね、と言葉をかけたくなるくらいだった。食べ物で病気が治るわけではないけど、でも元気niなる。こんな食堂が近くにあったら通い詰めるな。
食堂とその近くの家と湖、山。ほぼその中でストーリーは進むのだが、おそらく、短い夏の自然を楽しむためにそこにあるものが、とても心地良さそうだった。
シリカの庭にあるブランコみたいな大きなソファ。夕暮れにそこでチェンの作ったラーメンを食べたり、寝転んでニョニュと星を眺めたり。
食堂の常連のおじいちゃん作ったという、フィンランドと言えば、のサウナ。十分に温まった後に湖にドボンと飛び込むのは、とても気持ちよさそうだったし、その後の湖畔で飲むお酒もとても美味しそう。
大きないかだの船や、森の中のダンスホール。贅沢なものはないけど、日々を楽しむ様子がとても贅沢に感じた。
観終わると、薬膳スープとトニャカイの草焼きが食べたくなった。