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移民国家としての日本

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マガジン名称を「海外事業を編集する」から変更。 ヘッダ写真はダナン@ベトナム
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2023年10月の記事一覧

技能実習の制度変更における退行/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.10.22-23.10.28)

注目されているようで肝心のところが抜けがちな「世論」ですけど、技能実習制度廃止移行または変更、って比較的よく知られている話題がありますね。今週出たニュースのなかに、けっこう大き目の「退行」と申しますか「日和った」と申しますか「既定路線」か、みたいな話があったんです。 けっこうこれ、重要なポイントで。「現実的でない」のは事実だけど、そんなこと言うひとたちは「監理団体というスキームで食ってる」側なわけで、そらそう言うやろ。なお提言の修正履歴はこんな感じ 元)監理団体と受入れ企

技能実習制度のニュースは11月まで反応待つのが吉/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.10.15-23.10.21)

技能実習というワードに注目集まった1週間でしたが、最終確定の11月までは静観、が正しい対応だと思いながら眺めています。 ぐらいが個人的な感想です。 ■今週は実はその他のニュースにもいろいろあったんですけど、バラエティに富みすぎているので見出し紹介のみ 「準難民」に定住支援 ウクライナ想定、入管庁が実施方針:時事ドットコム出入国在留管理庁は20日、難民条約上の「難民」に該当しない紛争避難民を「補完的保護対象者」(準難民)として保護する制度の実www.jiji.com

つける薬/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.10.8-23.10.14)

今週注目したのはやっぱりこの話かな。 ニュース本体以上に、この判決に反発する「話が通じる気がしない」勢が可視化されるインターネット。今までもこれからも、そういうひとは居なくならない。とはいえ、地道な教育以外につける薬って無いものかね。 まあ世界共通の話なんだけど。 ■差別が現在進行形で可視化されている・ような気がするけどそれは本当なのか。と思い続けているクルドの話、ぽつぽつと記事が増えてきています。地元ローカル紙の、イベントレポートの形を借りたやつとか。 ページ分割&

厳密には廃止ではない(ということになっている)技能実習制度近況/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.10.1-23.10.7)

技能実習生が絡むニュースに「そんな奴隷制度は廃止だ」的コメントがいまだに散見され、だからキミらのいう廃止予定だっつーの。今春、大々的に終了予告が出た時期は寝てた? 都度、ちょっとした自戒(=周回遅れの我が身に気付かずイキり倒してはいまいか)が脳裏をよぎるのですが、タイムライン的には今月中には結論が出るはずで、そんな感じの報道が何件かありました。 ただ、こういう話は元ネタ(有識者会議第11回)にあたるべきで、報道に出てきていない話でいうと ○ オーストラリア、韓国、台湾では技

国内クルドに向ける視線がヘイトに偏るのはあんまりよね派が思う、有料コンテンツ購入は軽率で良い説

何の話か先に結論を置いておくと これ、記事単品330円で購読可能なので、無料部しか読めていないが。なんて言わずに払って読めばいいと思うのです。(回し者ではない) 私自身、埼玉南部におけるクルド人云々を最初にネットで目にしたのはヘイトありき、ゼノフォビアありきの言説で、もうちょっとマシな報道は無いんか。と待っていたら7月5日に朝日新聞が 外国人同士でトラブル 搬送先病院に100人集結し混乱、逮捕者も(7/5 20:30) という記事を掲載したのでようやく言及できたのです

記録する/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.9.24-23.9.30)

慣れっておそろしいな。と思ったのは たとえばこのニュース、本来もっと長々とコメントしたくなるトピックだったと思うんです。 初報から2年超、事件当時から当代まで法務大臣が計5人。 かろうじてひとりは真摯な対応を目指す姿勢があった、と願望交じりに考えていますが、残る4名は「個人としてお悔やみを」述べたり、在任中23回の閣議後記者会見で一度もウィシュマさんの名前を出すことなく更迭されたり、あとは先代のコレな。 法を司る機関のトップのはずが、所属政党の統一した方角にしか目を向け