技能実習の制度変更における退行/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.10.22-23.10.28)
注目されているようで肝心のところが抜けがちな「世論」ですけど、技能実習制度廃止移行または変更、って比較的よく知られている話題がありますね。今週出たニュースのなかに、けっこう大き目の「退行」と申しますか「日和った」と申しますか「既定路線」か、みたいな話があったんです。
けっこうこれ、重要なポイントで。「現実的でない」のは事実だけど、そんなこと言うひとたちは「監理団体というスキームで食ってる」側なわけで、そらそう言うやろ。なお提言の修正履歴はこんな感じ
元)監理団体と受入れ企業等の役職員の兼職に係る制限の強化
新)監理団体と受入れ機関を兼職する役職員の監理への関与の制限
なるほどよく読まないと気付かない。
ただ、変更の経緯が上記資料中に記されていて、そこに詳細があります。
■なお、技能実習制度の廃止あるいは移行において、もっぱら世間が注目しているのは転籍を可能にすること(と、それが地方から出て行かれることを意味する悲観論)なのですが、そっちはちゃんと報道されるので、なんつーか報道する側の分かってなさ。が凄い。
そんななかでは「分かってる」ほうが信濃毎日新聞。
■対比として晒しておきたい日経の社説(2023.10.22)
実は2018年12月にも同じタイトルの社説を掲げており
5年前は「技能実習は早期に特定技能の制度と統合し、法令を順守した外国人の就労環境をつくるべきだ」と主張していたのが、今回は「本来は特定技能に統合した方がわかりやすいが、長期就労ができるよう熟練技能者に育成する道筋を示した点は評価できる」などと分かりやすくトーンダウンしております。いやん見比べないで、恥ずかしいから。
■ちなみに信毎はスマッシュヒットと呼んでいい記事も今週出していて、さすがでした。
■その他のニュース
■最後にもう1本、信濃毎日新聞の連載記事から。