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夜を見上げて 消えかかったものを全部思い出すよ

展示会のオシゴト終了。
立ちっぱなしだったから足が痛くて、
荷物を運んだりもしたから肩も痛くて、
疲れてるのにねむれない帰りの新幹線で、
遠距離恋愛していたころのことをおもいだした。

会えるのは数週間に1回の週末。
わたしはいつも飛行機で行き来していたけれど、
彼は日曜日の夜の新幹線で向こうへ戻っていた。
わすれない、19:45新神戸発。19:42くらいに改札を通る背中を見送った。
新神戸から東京まで3時間弱、東京から高速バスで2時間くらい。
向こうに着くころには日付が変わってる。
翌日からの仕事に障るだろうし、もう少し早い便で帰ったら?と勧めても、
「いいんだよ」と言って、ギリギリまでこっちに居てくれた。

思えば、年明けのラッシュに巻き込まれて ひかりしか取れなかったり、
雪のせいで一晩車内に閉じ込められたり、大変な目にも遭ってたよなぁ。
忙しい12月にサプライズで会いにきてくれたこともあった。

もし、「なんでそんなにがんばってくれたの」と訊いたら、
あのひとはきっと照れもせずに答えるんだろう。

とおもったら、夫のことがすきになった。

結婚したら、というか、
いっしょに暮らし始めたら、そばにいるようになったら、
正直、そんなに好きじゃなくなったけど、(ははは)
大事にしてくれるひとをわたしも、
だいじにしなければ。

WORLDはしあわせですよ、thank you.


(『凛として世界』2014/4/12 記事 再掲)

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