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サクラといえばソメイヨシノ? ちがうんだなあ、と言っている別種のサクラが混じっているのかも 前編
花の咲いていない時期でも、
この木はきっとサクラ、
と、なんとなくでも、
おわかりになるでしょうか。
子ども時代に、
おじいさん、おばあさん、
または先生や誰かに、
一緒に野山を歩きながら、
木の種類を教えてもらった経験のある人は
どれくらいおられるでしょうか。
たぶん、戦後育ち、都市育ちでは、
なんとなくですが、少なめでは、と思います。
時間をかけて教わる機会のなかったことが
できることは、まれです。
なので、これから少しずつでも、お役に立てれば。
今年のお花見に少し違う楽しみかたが
加われば、ということで、
サクラの楽しみ方について
書こうと思いました。
これも、今朝、寝起きに、
ふとやってきたことです。
昨日、寒風の吹きすさぶ中、
木の機械診断の仕事をさせてもらいました。
実際に、テキパキと作業してくれるのは、
熟練の機械診断班。
私は、それを見学しつつ、
木の状態を観察していました。
運河沿いの散策路に
ほぼ隣り合って並ぶ、サクラたち。
調査を依頼されるとき、
樹種は、サクラ、ソメイヨシノなどと
表記されていることが多いです。
サトザクラ、とあることもまれにはあります。
国産の野生種で10~12種、
(考え方で数が異なる)
それに園芸品種も含めると、
300種以上もあると言われるのに、
なぜ、リストには「サクラ」
とだけ書かれている?
と思うかも知れません。
仕事をする身とすると、
サクラの種類がどっさりあることが
やっかいなのです。
リストには、対象木は
ソメイヨシノ(オンリー)とあっても、
別の種類のサクラが
混じっていることは少なくないです。
だから、木の状態を調べる前に、
まず、どのサクラか、種類を判断したい。
昨日も、図面には「サクラ」とありました。
で、サクラと向き合って、
「あなたは誰でしょう?」と聞いてみました。
その結果、1本は、これはソメイヨシノね、
とほぼ確信。
もう一本。向き合ってみると、
ソメイヨシノには、違和感あり。
だけど、樹皮の感じが、
これもソメイなのかなあ、
と最初は思いました。
ですが。もう一度まじまじと見て、
「あ、これはオオシマザクラだ、きっと」
と思い直しました。
実はソメイヨシノ並木と言われる場所に、
一緒に植わっていることの多い、
オオシマザクラ。
両者の区別って、つくでしょうか?
ここがおもしろいところ、なのですが、
ここが違うな、
という特徴をとらえることができたら、
けっこう、違うんですよね。
でも、似ているところの印象に
引っ張られると、
うーん、どっち?となってしまう。
もちろん、サクラに限らず、
「樹種判定」も、気質による?得手不得手、
訓練のしかた(質量)、によって、
得意な人とそうでない人と分かれる技能です。
いちばんよいのは、
一緒に歩いて、
実物を手に取って、
時にルーペをのぞいたりもしながら、
見比べること。
でも、残念ながら、
それは、かないません。
ならば、note上でできる範囲で、
違いに納得!にトライしてみたいと思います。
一気に書くと長くなるので、
昨日、現場で区別つかった手がかりは、
後編で書かせて頂きます、
引き続き、読んで頂けたら、うれしく思います。
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