これも「わらしべ長者」現象でしょうか?
食べ物を多めに頂いたとき、どうされてますか?
最初に聞いたのがいつだったか、はっきりと覚えていないのですが、「頂き物があったら、お裾分けするといいよ」と誰かに教えてもらいました。
その後、幸田文さんの随筆を読んでいたら、父上の露伴がこのようなことを言っていたとか。
「食べ物をどっさり頂いたら、悪くなるまでおいておかないで、すぐに他の方に分けてしまうのがいい」と。
確かに、おいしいお菓子など、うちに多量に置いておくと、あるだけ食べてしまう食い意地の張った自分にとって、お裾分けできれば、むしろありがたいことです。
そればかりでなく、おいしいものは独り占めよりも、みんなで分けて食べる方が絶対に楽しい ♪
そんなことから、食べ物を頂くことがあったら、できるだけ早めに、お裾分け。
なぜって、眺めていると未練が生じそうなので。そうならないうちに、さっさと、日頃お世話になっている方に連絡をとって、お届けするに限ります。
ですが、この習慣には副次的な効果があることに、あるとき、気づきました。
それは、「わらしべ長者」効果です。エビで鯛を釣る、というような言い方をすることもありますね(笑)。
多くの場合、食べ物がまた返ってくるのですが、先日のパターンはこうでした。
夜に、思わぬ頂き物が届きました。クール便で、北海道からやってきた、見たことのないロイズのクッキー!
夕方遅めの時間だったのですが、早速開けて頂いてみると、珍しいし、すごくおいしい!
うれしくなると同時に、危険も感じました。これはあっという間に、自分だけでみな平らげてしまう…
で、甘党のお世話になっている方に連絡を取り、気前よく、早々にお裾分けしました。
すると…
すぐに、お庭で獲れたブルーベリーどっさりその他、お返しがやってきました。
その中には、ずっと欲しかった高価な図鑑が入っています!
聞くと、ダブリ買いをされたもの、とのこと。
それもちょうど今、仕事でその分野の資料を集めていたタイミングに、です。
いつもこんな風にうまくいくかどうかはわかりません。
ですが、社会の多くの人が、昔のように、「お金やよいものは、天下のまわりもの」と思って、どんどん他に回せば、それだけ多くの人が喜んだり豊かになれるのだなあ、と痛感。
先行きが不安な時代だからこそ、せっせと溜めたくなるところを、人に差し上げてみる。
ひとつだけ言えることは、「わらしべ長者」現象は、自分でまず最初の一歩を始めない限り、その先を経験するチャンスはないのだろう、ということですね。
変に期待すると、むしろだめな気もするので、ただひたすら、 みんなの笑顔を想像して、よい流れというのか、循環を止めないよう、お裾分けを続けたいものです。