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木だからこそできる、世代交代 いよいよ、ドウブキ、ヒコバエの出番!

この写真のような、
なんだかちょっと変わった形の木、
多くはサクラかもしれませんが、
ご覧になったことはないでしょうか?

私たちの身の回りには、
人目を楽しませてくれつつ、
歴史を刻んできた
サクラなどの古木、大木が
暮らしています。

そのような木は、
ひどく腐ったり
かなりの不健康になったとしても、
簡単に切るのは忍びない。

けど、過去に受けた痛手が大きくて、
どうしても、そのまま保存はむずかしい、
となることもあります。

そんなときの更新(世代交代)
のやりかたが
近年、変わってきたのに
気づかれたでしょうか。

以前は、古い木は切り、
その根株も取り除いてから、
新しい若木を同じ場所に
植え替えることが多かったはず。

ですが、サクラの場合は、
桜餅の香りで知られる
「クマリン」などの化学物質の蓄積や
おそらくサクラを好む
土壌微生物(寄生性?)により
後継樹を植えても
うまく育たないことが多い、
と言われていました。

なので、お金をかけて、
土壌を入れ替えたり
改良資材を投入したり、
が行われることもありました。

これで問題になるのは、
入れ替えた土は、産業廃棄物。
なので、処分するのにお金もかかるし、
環境負荷も大きいこと。

で、最近は、ドウブキ、ヒコバエは
見つけ次第切る、
というのをやめて
勢いよく伸ばして育てているのを
よく目にするようになりました。

そして、大切にしてきたその枝が
いい感じに大きくなってきたら、
後継樹として育てる。

不調な幹の上の方を切り落とすときも、
下の方の枝を傷めないように
慎重に作業してもらいます。

職人さんには、いつも以上に
丁寧な作業を
お願いすることになるので、
少々、申し訳ないかもしれませんが…

ですが、このやり方だと、
ドウブキ(ヒコバエ)は、
基本的には元の木の一部だから、
自然な世代交代と言えます。

もちろん、産廃となる土も
生じません。

自然を見習うこのやりかたは、
いいことづくし、のような気がします。

桜並木などをお散歩しながら
このタイプの木がいないか
探してみるのも
楽しいかもしれませんね。




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