他にもあった、見つかった大切なもの
先日、森の中で、ものをなくすと途方に暮れる、でも、一時預かりなので、諦めなかったら、返してもらえる、という話を書きました。
森は、落とし物の一時預かり所?|樹木も人も笑顔に、樹木医mimi ( 三戸 久美子 ) (note.com)
他の人はどんな体験をされている?と聞いたら、早速、とても興味深いお話を2つ、教えてくれた森のようちえんのスタッフさんがいらっしゃいました。
読ませてもらうと、見つかった経緯に感動します。
が、もうひとつ、心が動いたのは、このお母さんの描写でした。
感性がするどくて、美しいものに対する感覚が優れているのをいつも感じさせてくれる方です。書かれた文章は、そのまま美しい物語になりそう。
なので、実話は直接ご本人から聞く楽しみに取っておくとして、
ここではエッセンスだけお伝えしようと思います。
ひとつめ。なくなったのは、園児の水筒。
翌日の早朝、一人で、昨日過ごした森に探しに行く。そして、昨日の全行程を思い浮かべ、なかなか大変、猪に会いませんように、と思いつつ、入り口からそろそろと探し始めた。
すると、出口がふと気になる。
で、出口の方に向かうと、大きな木の下のふかふかのコケの上に、
園児の水筒が横たわっていた…
表現を短く縮めても、そのシーンとビックリした姿が目に浮かぶようですね。
それから、もうひとつ。今度は銀マットのゴム。
ナイトハイクのイベントで、落ち葉の上に横になる。
で、そのとき使った銀マットのゴムが、夜で暗くて見つからない…
その後はお役目があったので、イベントが終わってから探そうと思っていると、終わる頃には、車も埋もれるくらいの大雪で、脱出に四苦八苦…
で、なくなったまま年末を迎えることに。
3月ごろにまた同じ森に行き、あのあたりで星を見たんだった、とナイトハイクの場所に行くと…
少し崩れた落ち葉の上に、まるで、そっと今、置いたかのように
銀マット用のゴムが置いてあって、感激するやら不思議な気持ちに。
雪もたくさん降ったあとの早春の奇跡のような出来事でした。
光景が目に浮かび、心の動きも自分ごとのように感じられますよね?
このお話を聞き、ここに書いていて、気づきました。
森は、落とし物を預かってくれている。
だけど、持ち主が簡単に諦めてしまったら、返しようもない。
なくなったことを残念に思い、真剣に探す、というのが、なくし物を森から返してもらうために、必要なことなのかもしれません。
もうひとつは。きっと返してもらえるはず、と、信じる心?
私は先日、立ち入り禁止の柵を何度も乗り越え、くぐり抜け、けっこうな藪漕ぎをしながら仕事しました。
そのとき、またしても、腰の道具入れから、小さな巻き尺がヤブの中に落下。でも、今回はすぐに気づけました。
たぶん、ここに記事を書いていたから。
また返してもらえる、という思いをはっきり持てていたから?と思っています。
まずはなくさないようにしたいですが、なくしてしまったら、返してもらえることを信じて、心のなかで、森の神様?にお願いしてみるのがよいかもしれません。
そして、このお母さんの奇跡的なお話を思い出してほしいと思います。
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