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備忘録 街には今日も

10月16日、17日の備忘録 (約2500字)



16日 

朝方目が覚めた時、朝焼けを見た。紅色とも、茜色とも、橙でもない、はじまりの色。夢の様な空。


読んだ本 「ふしぎ探偵レミ 月光の少女ゆうかい事件」 村山早紀さん

「風間超常現象研究所」の娘なのにオカルト嫌いのレミ。街で起こっている謎の連続子ども誘拐事件の解明を頼まれて・・・。元気で怖くてちょっぴり切ない物語。

あらすじ


誘拐しているのは"黒いマントの妖怪"だと
子供たちの間でうわさが広がる。
最初は乗り気じゃなかったレミも、クラスの千秋ちゃんが拐われた事により捜査に動く。
(千秋ちゃんはちょっといじめっ子。だけど前ハンカチを渡してくれて、レミはまだそのお礼をいえてなかった。)

誘拐事件の真相は "ゆうれい屋敷"で昔に起きた、悲しい事故だった。
今はゆうれい屋敷とよばれ恐れられている廃墟。
そこには画家の折原さん父娘が住んでいた。
体が弱く外に出れない娘・ゆりかのために、折原さんは庭に小さな遊園地を作った。
しかし、雨の日に悲しい事故があり…。

月の光を何度も何度も浴びると、物に心が宿る。
折原さんが最後に描いた黒い絵。月の光を浴び続けたその絵から、黒い、マントの妖怪が生まれたのだ。
レミとお兄ちゃんはゆうれい屋敷でマントの妖怪と邂逅し、戦う。不思議な少女とともに。
それはゆりかちゃんをモデルにした天使像の少女。
天使像もまた、月の光で魂を宿していた。

危機一髪のところでマントの妖怪を倒し、拐われた子供達も家に帰れて、街には平和が訪れた。
そして今日も、街を天使像が優しく見守っている。


感想

(ここ数日にかけてちょっとずつ読み進めてて、この日読み終わった。)
読むのは2回目。
読み終わって、「あれっ」っと思った。前読んだ時
私、どんな風に思ったっけ。普通に「面白かったー」って思ったっけ。
今、読み終わって、わだかまりってほどじゃないけど、胸に少し、霧がかかるような。

だって、街に平和が訪れても、折原さんとゆりかちゃんが救われるわけじゃない。
"その"子供達は今も普通に過ごしているだろうし、
(もちろん後悔している人もいるだろうけど)
無関係に思える今の子供達だって、その時、その場に居たらきっと同じことをしたと思う。

そしてあの美しく、子供達の幸せのためにあったお屋敷は、これからもゆうれい屋敷と呼ばれて、恐れられ、朽ちていくのだ。

(でもまあそこは村山さんの物語だし、
後日談として、レミちゃんや町内会長さん、
…そして当時の子供たちが、みんなでお屋敷を綺麗にしたかもしれない。そうだったらいいな。
でも、土地の権利とか法とかで難しいのかなぁ。)

聴いた音楽とか 

NHK-FMラジオ
「森口博子マイ・フェイバリット・アルバム」で

「ミ・アモーレ」中森明菜
言葉の響きが美しい。のばすところと、そらすところ(?)が計算されてる。
それから八神純子さんの曲何曲か。(いつか八神さん聴いてみようと思ってたので聴けてうれしい。
また今度調べて聴いてみよう。) 
「はいからさんが通る」南野陽子。


夕方、祖父母宅で
お夕飯の御相伴にあずかりながら、
(今日はピーマン味噌おにぎり、里芋と山のきのこの煮物、甘い(親子丼みたいな味の)お汁。)
クローズアップ現代を観ていた。
(被団協のお話だった。)

「ふしぎ探偵レミ」感想 続き

(クロ現を、戦争のお話を観てたからなのか、
今日1日、"なんて事ない普通の日"を過ごしたからなのかは、わからないけれど)

ふと急に、心に「すとんっ」ときた。
違うんだ。この本のラストは、そこじゃないんだ。

折原さんとゆりかちゃんは悲しみの中で最期を向かえた。この事実は変わらない。癒す事も出来ない。

でも、1人の女の子の心が変わった。ちょっといじわるだった千秋ちゃんは事件のあと、ありがとうの大切さを感じるようになった。生きることを楽しいと思うようになった。

ここなんだ、大事だったのは。

悲しみは消えない。世界は変わらない。
でも、1人の心を変えたこと。それは小さな事じゃなくて、何よりも大きい事なんだってこと。

(これが"あってる"のかは分からない。
(国語の問題の「最後にこの物語が伝えたかった事を文から要約しなさい。」みたいな。)
でも、こうやって自分でいろいろ考えたりして
でてきた事が、大事なんだと思う。たぶん。) 



17日 聞いた音楽

「詩人の魂」 シャルル・トレネ
前からいつか聴いてみようと思っていた曲。
長い時が流れて、唄をつくった詩人が去っても、名を忘れられても、唄は歌われる…といった歌詞。

始まりの「Longtemps」の繰り返しが好き。
歌う方によって味わいが違うのが楽しい。
高英男さんのは語りがはいってたり。

日本語版も良い。原曲の言葉の力をそのまま宿してる気がする。
私はあまり翻訳verは好きじゃないなって思う方だけど、この曲はしっくり感じる。

はるかな昔にさりし人の歌 今日も街に流る
おもかげ知らずにうたわれる歌よ 今日も街に流る

「詩人の魂」訳詞
(訳詞がどなたかよく分からず
おそらくビショップ節子さんという方)

それから今日も
「森口博子マイ・フェイバリット・アルバム」
「秘密の花園」「赤い靴のバレリーナ」「のばらのエチュード」 松田聖子
「プラチナ」
森口博子カバーver を聴いた。


ちなみにイラストはレミのペット(?)のソラ。
かまぼこみたいににんまりしたお目が可愛い。


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