満足しないひと
幸せな時間が続くことくらい
我慢できないことはない
満ち足りた愛と裕福な暮らしと充実した時には
誰だって飽き飽きしてしまうものだ
それ以上に不幸だけが続くのは許せない
僕は体を右半分はレーザー光線に
左半分は闇に置いて
光と影の作る色温度を感じていた
どちらが僕でありどちらが僕でないのか
あるいはどちらも僕であるか
僕でないか判断はできない
判断は他人が勝手にしてくれる
人の証言が多いほうが
たやすく確定することができる
日常を演じるには非日常を装えばいい
状況がどうあれ満足しない人は存在し
それが僕だというのならそうなのかもしれない