駱駝の瞑想

瞑想もいいが寂しき公園の膝を折りたる駱駝の背中

革ツナギ吊るせば丸き吾のかたち残しておりぬ抱き寄せてみん

ブタ草の季節にズーズー鼻鳴らす花粉症時期ブタと化したり

不思議なることのいくつか調べずにいれば神秘は神秘のままで

横長のバスタブ浅く湯を張れば日本列島の形に沈む

鉛筆を削れる世代というよりは器用な我と不器用な君

乗り越える少しの力の源は引きずるものの負荷にこそあれ

いつだって中途半端なものがたり閉じたるせつな完結をみる

喘息の発作の夜は背を丸め古オルガンのように息して


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