2022_0105_本読み

今年の初読み、1月5日(水)は下記でした。


山崎
『声で楽しむ日本の詩 和歌・俳句篇』大岡信/谷川俊太郎  編、岩波書店

今日の俳人:耕衣 不死男 楸邨 波郷

「雉」の季語が春だが、獲物となった場合は冬、というのに面白みを感じました。

〈雉子の眸のかうかうとして売られけり  楸邨〉

生捕られて、かごに入ってるのかな、と思いました。

朝顔の「紺」色をそんなふうに意味を持たせているとは、解説なしにはわからないな、と思ったり、しかし、解説なしで味わうこともできるな、と思ったりしました。

〈朝顔の紺のかなたの月日かな  波郷〉




こいでさん
『異郷の陽だまり』野見山暁治 著、河出書房新社
「屋根裏のエトランゼ ー 風間完」

飄々とした風間完さんの描写が、すごくかっこよかったです。
だからこそ、タイトルもフランス語で「エトランンゼ」なんだな、と勝手に納得しました。




はやしさん
『しろくまのパンツ』ツペラツペラ 作、光村教育図書

パンツの柄がファンキーだったです。

(山崎は、お正月に甥っ子から派手柄パンツをプレゼントされたうちの高校息子を思いました。)

こないだ読んでいただいた、同作者の『パンダ銭湯』と少し似た発想があって、楽しかったです。

きっと、動物ってどうしてああいう模様の色付けのデザインになってるんだろう、ほんとに不思議だ、ていう気持ちがあるんでしょうね。

きっと「マレーバク」のネタも考えたろうな、と山崎は思いました。

もともと全身黒かったのが、白いペンキの池に落ちた、とか。(これはべたすぎですね。ショヴォーさんの話にあったな。)

プラスティネーションで途中でちぎれてる(というよりとぎれている)牛を作った現代美術作家もいましたね。半身は別世界に行ってしまってる、という感じに見えます。

バクでいうなら、夜の世界では、顔半身だけが白いバクが居るとか。





きよもとさん
『家守綺譚 』梨木 香歩  著 、新潮社
紅葉


以前から「疏水」が出てくるので、物語の舞台は琵琶湖あたり、とわかっていましたが、今日のところは「竹生島」や「浅井姫命」などのことばが登場。ついつい検索しました。そうすると葛籠尾崎湖底遺跡という不思議な遺跡があったり、古来文化のある地帯なだけに、いろいろな伝説があることも見つけました。

一つのお話のタイトル「葛」と遺跡の名も共通しています。遺跡の名前の方は「つづらおざき」と読みます。



めいさん
『節英のすすめ』
木村護郎クリストフ 著、萬書房、
第2部 節英はどのようにできるのか
《コラム7》理系研究者の言語事情ー英語オンリーは非効率
2シンポジウム・学会
(2756〜2774/3674)

ベリングラード木村園子ドロテアさんのコラムが続きます。学会などの会合での「英語」による困りごとは「質疑応答」である、と明快に書いてありました。

海外での学会。質問がわかりにくいのがそのままになると、英語が得意な人の間だけの議論となり、内容が共有されないことがある。

国内での学会。留学生などが英語で発表すると、質問が出ず、沈黙が続くことがある。ちゃんとした英語で質問しなければ、というプレッシャーなのであろう。






山崎
『芭蕉連句集』岩波文庫、63〜65ページ辺
十七 初秋は(幽蘭集)

今日もいろいろわからないところが多々ありました。

注に『類船集』の名が多く、調べると「俳諧類船集」とか「類舩集」とかでてきて、俳諧の付合(つけあい)を集めたもので、いろは順で、語の説明もあるとのことなので、辞書のようなものですね。読んでみたくなります。
1677年刊行らしいです。

この「初秋は」は、たぶん貞享5年=元禄元年=1688年あたりだから類船集のすぐあと、という感じだったんだな、と思いました。

諸々、よくわからないところは思ったことを言いながら読んでみてます。

めいさんが、一七日(ひとなぬか)をすぐ調べてくれ、初七日のこととわかりました。

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