マガジンのカバー画像

婦人的服飾手引

26
乙女視点の服飾百科
運営しているクリエイター

2014年8月の記事一覧

アイコンとしてのタートルネック

子供の頃からもう何枚の黒いタートルネックを消費し続けているだろうか。まだそれなりに新しい記憶を振り返っても、大学入学にあたって、取り敢えずのワードローブにはベーシックなリブタートルを投入したし、仕事で訪れた真冬のパリでロストバゲージをした際は絶望しながらもプチバトーに駆け込み、綿タートルを何枚か買い込んで、ヒートテック代わりに着て、着て、着まくった。初めてジョン・スメドレーのメリノウールのタートルを買った時は大人になったという実感と共に、その着心地に昂揚した。 黒いタートル

パーフェクトなベレー帽を探して

ベレーほど簡単且つ大胆に印象を変えられる帽子を私は知らない。 つばの広い女優帽はエレガントな雰囲気を身に纏えるし、カンカン帽は軽快さと品性を備えた乙女らしさを装うことが出来る。しかしながら、ベレー帽は、選ぶ色や形、そしてかぶり方次第で、驚くほどにすべてを変えてしまう。 気をつけたいのは、あくまでも「良くも悪くも」簡単且つ大胆に印象を変えられてしまうということ。深く考えずにただ単に頭に乗せるだけというのは危険極まりないこと。漫画家だとかジャイ子だと揶揄されてしまう時、原因は

相棒としてのジュエリー

日々の大半、私の右耳には飴玉のようなダイヤモンドのピアスがついている。一粒石のシンプルなピアスは、石から選び、自分でデザインを決めたもの。 女の子なら、誰だって一度は憧れるであろうダイヤモンド。最も硬い鉱物とされているその石は何時何時も全方位無敵の美しさで、確かに身につけることによって、私のことを守ってくれているような気がする。いつからか、少しばかりしょげてしまいそうな時は、無意識にピアスに触れる癖がついてしまっているほど。(ダイヤモンドは油分で輝きがくすむので、触れた後は