カメラの断捨離
今年もあと僅か。
今日は、カメラでこの一年を振りかえってみようと思う。
一昨年前までは個展や写真展への参加、SNS投稿等カメラが日常にあった。
昨年から家庭の事情等々で、写真やカメラに注力できなくなるのと同時に、SNSの反応も段々どうでも良くなった。
こんなにスーッと興味が消えてしまうこともあるんだな、と自分でも驚いている。
人生って不思議。自分は一体これから何処に向かって行くのだろう。
そこで、今年は自分の写真やカメラのあり方を改めて考え直した。
実は結局、私は特別カメラ機材が好きなわけでもアートとして写真を突き詰めたいわけではない、ということ。
今の自分がカメラに求めるのは、軽量でシンプルな操作性。思いの瞬間を切取り、自分らしく伝えるための道具だ。
最終的にこの年末で、GRⅢとLeicaM4だけになった。
Leicaレンズもズマロン35mmの一本だけ。
途中、セカンドハウス 購入を契機に動画撮影のためのvlogcamも導入したが、動画投稿サイトに投稿するわけでもなし。結局自分のやっていることに対してスペックがオーバーすぎて、今後の動画撮影はiphoneにお任せすることにした。
普段はGRⅢがあれば事足りる。
花の仕事でも、お出かけでも、標準の28mm、クロップで50mm、35mmができるので、広くも寄りでも使い分けができる。
小さくて軽いので気負わず何処へでも。構えて撮る時間もあんまりかけない。色味も設定しなくてもほぼ自分好み。
一眼のx-pro3を手放す時に懸念していた花や静物系の写真だが、GRⅢでもこの位まで雰囲気出して撮れる。
あと残るは、Leica。
ネガフィルムや現像代の高騰。フィルム写真を気軽に愉しむ環境は年々悪化している。自分もいつ迄フィルム写真を撮り続けるんだろうかと思う。
ただ、暫く動画撮影というフィルム写真とは極端な立ち位置にあるカメラ使いをしていたせいなのか、少し離れていたLeicaで最近またボチボチ撮ってみたいな、という気分にもなってきた。
アナログの面白さには、やはり替えがたいものがある。
映画の『PERFECT DAYS』で主人公がフィルムカメラで日常を撮影したプリント写真を、気に入らないものはビリビリ破って捨て、お気に入りだけをただ『缶』にしまう、というシーンが印象に残っている。
SNS用にデータ化しようとか、写真展用にプリント調整するなど無論ない。
缶の中には、PERFECTな瞬間だけが詰まっていること、なんだろうか。
写真は、元々流れる時間の瞬間を切り取ること。
こんな写真との向き合い方も潔くていいなあと思っている。