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【ASD】手帳3級取得の道⑩ (手帳取得メリット)

「手帳3級取得の道」シリーズも終盤。
あとは障害者手帳を申請して取得するだけなのですが、その前に自分が手帳をもらうメリット(目的)を話そうと思います。
あくまで私個人の話ですので「何それ?」って内容も含まれます。ご了承ください。


メリット1:会社に障害者として認識してもらう

自分が手帳を取得する最大の目的です。
一般的なイメージだと障害者手帳を取得すれば障害者採用枠に応募できるメリットがありますが、私は既に正社員としてクローズ就労しているため、障害者採用枠とは関係がありません。
ではなぜわざわざ障害者手帳を申請したかというと、敢えて会社に障害のある社員として認識してもらうためです。

うちの会社では障害者手帳を取得した人を登録するシステムがあり、その情報を人事部が管理します。

手帳を取れば人事部と直接繋がりができるので、万が一合理的配慮が得られない、差別的な扱いをされて労働環境が悪化した場合などは人事部にチクることが可能になります。
要するに、人事部という”核の傘”に守られることで組織から理不尽な扱いを受けにくくするという戦略です。

このような戦略を取ろうと思ったのは、次のような経緯があったからです。

私が特性を自覚し精神科に行く前は、仕事でミスをして「自分は発達障害かもしれない」と頭によぎっても、会社・組織に対する不信感から

それを周囲に気づかれてはいけない

「劣っていると思われてはいけない」

「”君は発達障害の疑いがあるから病院に行った方がいい”なんて言われたら、ブチ切れて名誉棄損で訴えてやるからな」

などと考え、その場その場で都合のよいことを言って取り繕い、自分に問題がある(かもしれない)ことを隠そうとしていました。
(※それでうまく隠せていたのか怪しいですし、結局こういう態度が自分の首を絞めていたのでしょう)

しかし職場開示前に当事者の方に相談した際、
・会社には特性のある社員を支援する体制が存在する
・障害者手帳を取得すれば人事部と繋がることができる
ということがわかりました。
(以下参考リンク)

その結果、
「自分に障害があることを職場にどこまで開示するかは別として、少なくとも会社にはオープンにした方が支援を受けられてお得ではないか?」
というように考えがガラッと変わりました。

このような経緯から障害者手帳は会社の中で自分の身を守るために必要だ、という発想に至った訳です。

メリット2:会社の障害者雇用率に貢献する”都合のよい”存在になる

企業の障害者雇用率ってありますよね。

私はこれのカウント方法をずっと「障害者採用枠で働いている手帳所有者」だと思っていましたが勘違いでした。

厚労省のページを見ると「障害者手帳の所有者」というだけでカウントされるんですよね。

《「障害者」の範囲》
障害者雇用率制度の上では、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所有者を実雇用率の算定対象としています(短時間労働者は原則0.5人カウント)。

厚生労働省「障害者雇用のルール」

だからルール上、手帳所有者は正社員であっても構いません。
考えてみたら、正社員で働いている間に身体障害や精神障害を負うことは普通にあり得ますし、その場合に「障害を負っても正社員だから障害者雇用率に含めない」となったらおかしいですもんね。

・・・と、ここまでは建前で、企業の本音をメチャクチャ悪意を持って推測すると、
「障害者雇用率のノルマを達成するために障害者採用枠で新たに人を探すのは面倒臭いなぁ」

「できれば既に採用している正社員が後から障害者手帳を取得すればそれでカウントされるから手っ取り早いなぁ」

なんて考えているのかもしれません。

もちろんこんなこと企業が大っぴらに言う訳ないですし、私の推測でしかありません。

ただ私は上記のような企業側の悪い本音をエスパーして、正社員でありながら自主的に障害者手帳を取得すれば、会社にとっては障害者雇用率に貢献する都合のよい存在になれると考えました。

カウンセラーさんによれば「障害者手帳を取得しながら正社員として働いている人は何人もいる」そうなので、そんなにイレギュラーなことではないのかもしれません。

個人的には「手帳を持っているだけで存在価値が少し上がる」ことに利点を感じました。

メリット3:税金が少し安くなる

所得税が控除されるみたいです。
といっても所得がダイレクトにいくら増えるという感じではなく、トータルで数万円ほど安くなるらしいです。
いつも年末調整でお任せしているので詳しくは知りませんが、まぁ何か減税できるならありがたいね、というぐらいです。
(税金の知識がないため認識が適当ですみません)

メリット4:施設の利用料金が安くなる

よく聞くのは博物館や美術館の入館料が割引される、みたいな話ですが、そんなに文化的なところには頻繁に行かないのでまだ実感はありません。

もし行くところで割り引かれたらうれしいね、という感じです。

現在、個人的に助かっているのは駐車料金が無料になるケースです。
とある公共の施設によく子どもを連れて車で行くのですが、頻繁に行くので地味に駐車料金がかかります。
手帳をもらってから、ふとその施設内の掲示に「障害者手帳を持ってる方は駐車料金が無料で…」と書かれていたのを見て「えっ、そうなの?」と気づきました。
施設の職員に聞いて、駐車券を無料にしてもらう場所を教えてもらい、以降は駐車料金無料で継続して利用させてもらっています。
(かなりのヘビーユーザーです)

1つ楽しみにしているのは、USJのスタジオ・パスが本人と付添者一名まで半額になるということです。(2025年1月時点)
つまり私と妻で1人分の料金になります。
これはありがたい。

USJは子どもが生まれる前に夫婦で一度行ってメチャクチャ楽しかったので、息子がもう少し大きくなったら行くつもりです。

まとめ

以上のようなメリット(目的)があるため、手帳を取得したいと考えました。
次回こそ手帳を申請・取得する話です。

ではまた。




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