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和物語

和のジャンルで仕事をする際 僕の道具だ

フグ専門店や季節に寄っては てっさ包丁なんかも使うが

現在は コレで十分だ(大体 三本有れば良い)

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まずは 1番上の

出刃包丁

コイツは 小出刃扱いで購入したけど結局 ほとんど使わずw

次の 少し大きめの出刃包丁で 十分だ

自論のひとつで 大きいのと小さいので迷った時は大きいのを選ぶ

大は小を兼ねる

ってやつな

更にこの倍程の もっと大きいのも持ってはおるのじゃが 鰤とかクエとか大きい魚体に使っている

その次は

牛刀 


コイツは柑橘系切ろうが錆びないし融通の効く奴

頑張れば牛刀1本でもやって行ける

本当に何でも使える オールマイティーな洋包丁

この牛刀の倍の刃渡りの長いものを

シェフ時代に使っていたのだが

その当時

イタリア料理店を退職する時に

オーナーから何本かプレゼントされた包丁の中の1本でな

持つ所 柄の部分が光の加減で紫に見えたりするのが珍しいのでずっと使っている

今思い出しても本当にこのオーナーは とても良いオーナーだった

イタリア行きの話等々

社員の事を第一に考えてくれる良い人だった

そして次が

柳包丁 

白い柄のコイツと次の柳包丁(尺1二代目)

鮨を扱ってる時代は二刀流だった

巻物(巻寿司)を大量にカットしたり 忙しい時は 直ぐに 酸に反応して錆びるので

そんな時はチェ~ンジってな訳だ

忙しい時は その間に洗っておいてもらう訳だ

あと

魚体の大きいマグロの柵取りや 繊維 鮮度を保つ刺身を引く時や

大根1本を そのまま桂剥きする際にもとても使いやすい!

二尺の柳包丁も持っているが 現在の狭い板場では 使えない

個人的には長いのが使いやすくて好きなんだけどね

なので現在の板場は この位が丁度良い

こう言った和包丁 そして保管している洋包丁合わせると 15本当以上ありギターより多いが 職種や 用途によって使い分ける訳なのだ


次いでに先程も出た

 桂剥きについて話をしようかな

桂剥き

そう!その名の通り !

カツラっぽい人の頭を掴み

そのカツラを剥く…

では無くw

刺身のツマ(ケン)を作る作業

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ツマってのは刺身を旦那に例えそばにいつも居る事からの〝妻 〟を意味しているとか…💏

まだ 包丁も満足に使えなかった頃

毎日 練習したものだ

実は薄いから良いものでは無くてな

薄すぎると 変色しやすいので 程よくが良いが

修行の あの頃は

新聞紙を当てられて 

「新聞紙の文字が読める位までやれ!」

って言われたものだ

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僕の師匠なんかは 京都の有名な橋の上から(桂川?) やらされ 地面に着くまで切れること無くに出来るまで帰ってくるな!!と 

冗談半分の からかわれたらしいが 見事やりこなしたらしい

とにかく この世界の昔の職人は厳しかったんだよ

そして桂を剥き剥きしてると こんな状態になる

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これは大根おろしにしたりする(僕はいつもかじって食べちゃうけどねw)

そして トイレットペーパーみたいにクルクルしたものを シャーっ!!として積み重ねて行く

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ある程度重ねたら 求める長さにカットする 大体

ひとケタくらい

手のひら4本指くらいかな

繊維に沿うか繊維を断ち切るかでも 立つツマなのか妻の表情が変わってくるんだ

用途によってだな

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そこからは 無心で細くザクザクとザクれ!

左手はニャンコの手だ

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ザクったら 水にさらして 完成だ

職人になった理由?

よく聞かれるが

ココが良い所なのだけど 我々職人ってのは

歳が上であろうが 歳が下であろうが年齢関係なく

仕事が早く丁寧な人が上になる

実力ある者だけがモノを言える世界

味付けや料理含め 職人は技術が全てなので

 僕も かなり厳しい某有名店の世界に居たが 

最終的には 花板にまで登り詰めた

花板?

板前のトップみたいなもの

AKBで言う

〝ドセン 〟ってやつだ

板前のスキルは

飾り包丁や技術、味は勿論、気配り、オープンキッチンなので ガン見されるので包丁裁きや見せ方、トーク等 全て問われる訳だ

バンドで言えばボーカル

板場はライブのステージみたいなものだな

その頃は 一生懸命頑張っている僕の後輩に「お前遅いな!」と お客さんの前でも良く怒鳴って後輩の悔し涙も数回見ていた

そんな

いぢ悪していた先輩が居たんだけど

 ある日 僕の花板の隣りの板場にその人が来て

一緒に仕事をする事があったんだ

熟練された先輩と赤髪の僕

勿論僕の方が早いので

「先輩!まだっすか!?少し急いでもらって良いっすか?」

と 涙目の後輩の敵討ちをした事があるw


意外と 女性の世界より 男の妬みはキツい

職人の世界だから男気や恩義理人情は強いものの

その反面

結構妬みもあってね これは音楽の世界でもあるけど

本当に男の妬み程 面倒くさいものは無いw


しんどい(笑)


てな訳で


剥き物は基本!!

良き修行になるものなんだぜ

初めから薄くは難しいから

まずは 皮を向く所からだな

大根は境目があるから やってみ

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指切ったらバンドエイド貼ってあげる

YouTubeで

鬼クッキング撮ったら登録してや(笑)

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じゃあ✋





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