アイスランド旅行記㉓小さな町の波止場
前回までのあらすじ
食糧不足が深刻化する中、ロコモコ丼事件によって共同生活の平穏が脅かされる事態となった。そんなことがありつつも、みんなで一から色々なパンを作り、なんとか生き延びていた。
小さな町の波止場
ぞろぞろと家を出て、気ままに歩き出す。
ある日、私たちはアイスランド旅行記⑳ 「Stöðvarfjörður(ストズヴァルフィヨルズル)の風景」で歩いた道とは逆の方向へ散歩に出かけた。
※実は、私たちが滞在した場所の地名は「Eskifjörður(エスキフィヨルズル)」ではなく「Stöðvarfjörður(ストズヴァルフィヨルズル)」でした。⑳のタイトルなどではエスキフィヨルズルと書いていたので、後から修正しています…。なぜ間違えてしまったかというと、事前に送られてきていた資料にはエスキフィヨルズルの住所が書かれており、それを見てこの旅行記を書いていたのです。実際に滞在した場所をよくよく調べてみると、少し位置にずれがあり…。反省。
序盤は曇り空が多かったアイスランド生活も、この日は青空。
歩道のない広い車道。車は滅多に通らないので、非常に快適だ。何より、空気が澄んでいる。
お馴染みの海。雪山が今日もカッコ良い。
このあたりの海岸は、車道から海辺までなだらかに繋がっている。門や入り口などはない。観光地としての海の方が馴染みのある私は、それが魅力的に感じた。
不思議な絵の建物。
ここを毎朝散歩出来たら、どんなに良いだろうな。旅行に行くと、しょっちゅうそんなことを思うけれど。
ここには、波止場があった。自由に入れたので、進んでみる。
風が物凄く強いので、ジャンプすると1メートルくらい飛ばされる。思わず飛び回ってしまう私たち。
波止場の上にも水が上がってきて、波打っていた。
波止場から見る、Stöðvarfjörður(ストズヴァルフィヨルズル)の景色。ここには暮らしがあり、たった10日間この町にお邪魔しただけの私には、分からないことだらけだ。でも、目を閉じると浮かんでくる景色が8000km先にあるというのは、良いものだ。
波止場の近くには、こんな物が置いてあった。
使われていない機械だろうか?なにに使うものなのかよく分からないが、妙に魅かれる雰囲気を醸し出していた。
Brekkanでリベンジ
波止場からほど近くに、「Brekkan」というお店があった。
ガソリンスタンドとコンビニが一体となった小さなお店だったが、ワークキャンプが始まってから初めての「お店」への入店。
実は、この少し前に日本にいる親から連絡があり、例のカード番号が判明していた。ようやくカードが使える。
Brekkanの狭い店内を、それぞれウロウロする。私は、ある物を見つけた。
アイスクリームだ。そう、「アイスランド旅行記⑤コペンハーゲン空港、悲喜こもごも」で買えなかったアイスクリーム!!
コペンハーゲン空港で売られていたのと全く同じ物ではないだろうが、袋に入った「パルム」みたいな棒アイスという点が一致している。
私は、Eskifjörðurの小さなお店で、リベンジを果たすことが出来たのだ!
こんな寒い場所でアイスクリームを買う人なんて、変わっていると思われたかもしれない。でも、自分にとっては意味のあることだった。コペンハーゲン空港で、アイスクリーム1個すら買えずに一人ぼっちで途方に暮れていたあの日。今日は、アイスランドで出会った仲間たちと一緒に笑いながらアイスクリームを食べている。どっちも自分の人生における大事な場面で、もし走馬灯が見えるとしたら、この2シーンが登場してほしいと思う。
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