グルジアワインについて
ロシアではワインがよく飲まれるが、寒冷地ゆえにブドウが育たない。そのため、ロシアで消費されるワインは主にグルジア(現ジョージア)産のものが多い。
グルジアはワインの産地として有名なのだが、あまり日本の市場に出回らないので日本での知名度は低い。そのため、グルジアのワインに触れる機会は少ない。しかし、面白いワインもあるので1つだけここに書いておく。
名前の由来は画家
グルジアワインの名前は我々の言語感覚的に馴染みのないものが多い。サぺラヴィ、ナパレウリ、キンズマラウリ、フヴァンチカラ、ツィナンダリなど。このワインも聞きなれない名前を持つ。ピロスマニという。
このワインの名前は、グルジアの国民的な画家、ニコ・ピロスマニから採られている。
加藤登紀子の歌に「100万本のバラ」という、愛する女優のために画材を売ってバラを贈った画家の歌がある。それはラトヴィアの「マーラが与えた人生」という歌謡曲がベースにあり、その歌のモチーフとなったのが、このニコ・ピロスマニである。
ニコ・ピロスマニは生前あまり絵が売れず、裕福な暮らしを送っていなかった。そんな彼が住む町に、憧れのフランス人女優が来ることを知り、ピロスマニは彼女への愛を示すため、彼女の泊まるホテルの前の広場をバラで埋め尽くしたという伝説がある。
だからというわけではないと思うが、ピロスマニの名を冠するこのワインは甘口である。
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