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作文推敲アプリ「作文の芽」#01

はじめに

 あれは約1年前 2021年6月の話。ボランティアでお邪魔していたICT支援先の小学校で6年担任のO先生と「小学校ICT化で起きている変化とその将来」について、毎週あれこれ議論していました。

作文の指導方法について

会話の中でO先生が「作文指導は有るパターンに添って書き方を指導している」「それを繰り返せすことで作文力が向上するんです」と興味深い話が出てきました。

作文で最初の文章1行を書きはじめる時、険しいハードルが有ることは私が子供時代に経験したので痛いほどわかります。

思いついた「キーワード」や「短文」を少しずつ書いていく様にすれば、そもそも作文嫌いな子とか、頭で考えすぎて一言も書き進められない子にも、自然に書いていくことが出来るんじゃないかと思いました。

一体、作文作りにどんな秘訣が有るのだろうと、のめり込んで聞いていたところ、児童に教えるフレームワークが有って、次のような作文指導を説明してくれました。

1. 【はじめ】
この作文を通して、自分が一番伝えたいことを書く。

2.【中】
【はじめ】に書いた「伝えたいこと」をより読んでくれる人に伝わりやすくするために、具体例を上げて身近な経験を取り上げ気づかせる。

3. 【終わり】
【中】で出した具体例をもとに改めて「伝えたいこと」や、読み手に向かって最後のメッセージを届る。自分が「伝えたいこと」や「思い」を書き表す一番大切な場面。

秘訣というか、作文づくりの枠組というか、決まった手順に沿って短文を書き進めていけば作文が出来上がるんだ。 と理解しました。

Google Forms の特徴を活かす

作文づくりをQ&Aで示すことができるのだから GoogleFormsを使って質問を設定し、それに短文回答してもらえばこの秘訣で作文づくりが実現できるという事になります。

技術的な話になりますが GoogleForms を使った回答投稿には固有のURLが自動設定される様になっています。

固有のURLを活用し児童にフィードバックすれば、入力したばかりの仕掛り状態の作文にあとでアクセスし、クロムブック上で何度でも推敲・修正を繰り返していけることになります。

プロトタイプのフォームでテスト


早速、プロトタイプのフォームを作りテストしてみました。
フォームの質問項目は次の様に設定してみました。

学年・組・出席番号・氏名は一度入力したら次回から入力せずに進められます。
質問に答える形で作分を入力して行きます。

作ったフォームをもとにテスト用作文を作って行きます。
最初はテストを兼ねて私が「作文の芽トライアル」という題名で作分を作ってみることにしました。

各質問に対し回答形式で作文を書き始めてみました。


入力完了したら[送信]をクリックして一段落となります。

回答は次のようにSpreadsheetの[回答1]という名のシートに1回答1行ずつ書き込まれます。

スプレッドシートに設問毎の回答が保存されます。

トライアルの評価

一旦フォームの回答をすべて 横書き白紙の Documents に手動で転送してみました。
横書きではありますが、一応作文のかたちになっています。
フォーム入力・更新結果を自動でドキュメントに転送できれば、なかなかいい感じに作文推敲することができそうです。

フォーム回答をもとにDocumentsに転送してみた結果


作文推敲ツール「作文の芽」のプロジェクトはこのように、ごく身近で小さなトライアルからスタートしました。

次回はGoogle Forms 個別回答URLの取り出し方について触れてみたいと思います。


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