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珈琲文化理論
わたしとコーヒーの関係について
3年前
コーヒーについての知識も味も何もまったく分からなかった
コーヒーは苦くて、濃くて、ミルクを入れるか、我慢してカッコいい振りをして飲まなくてはならない、大人の飲み物だと思っていた
どこが産地で、豆の種類や炒りの具合、そんなこと想像したり考えたことなかった
わたしは今コーヒー屋さんで働いている
前の仕事は全くコーヒーと縁もない世界だった
そんなわたしが、今現在コーヒーと関わる仕事に就き、美味しさを探求しているなんて昔のわたしは絶対に想像しないだろう
この世界に入った理由は、コーヒーではない
素敵なおもてなしをやりたいと思ってのことだった
しかし
仕事とはいえ、コーヒーの理解を求められる環境にいると、コーヒーが身近に、なくてはならないものに感じるようになった
朝や食後に、スッキリする為に、コーヒーが飲みたくなるのだ
それも、浅煎りくらいの酸味がしっかりあるコーヒーを
コーヒーは麻薬みたいに
わたしを日々惹きつける
“日本人はビター感のあるコーヒーが好き”
そう教えていただいたことがある
個人的に思うことは、カフェの多くは、深いビターなガツンとくる味を提供し、多くの年代は、それが好きだということ
コーヒーには、
深い味だけではなく、フルーティな酸味があったり、紅茶みたいにスッキリ飲めたりすることを知った
ブレンドされた豆やブルーマウンテンやモカだけではないのだ
シングル豆の中には、
フルーツの味、本当にフルーツの味がするコーヒーがある
小さな焙煎された黒か茶の豆からこんなミラクルな味が産まれるって思うとワクワクしたり、
日本人には馴染みがないスペイン語の名前の豆に興味を持ったりした
旅先でも、
その地域で飲まれる味、コーヒー豆などが気になるようになった
東京などの大都市は、いろんな人もいるし多様な文化だからカフェも多く、いろんな種類の世界中のコーヒーに出会える
しかし、地方へ行くと、なかなかこだわりを持つコーヒー屋さんの数が少なくなるのは事実だ
まして、日本は奄美大島や沖縄などに行かないと量が少ないがコーヒー豆は取れない
人口分布が都会に集中する理由から、
面白いものを知るには都会じゃないと、悲しいことに出会えないことも多くある
そんなこともこのコーヒーを通して知ったこと
地方でも真剣に頑張って、オーナー自ら現地に赴き、豆を自家焙煎し提供し、シングル豆の魅力を根付かせようとする方もいる
そんな人の苦労も少しは理解できるようになった
他の人より遅くなったけれど、この奥深いコーヒーの世界に入れて良かったと思うこの頃だ
ミルクとかを入れて、この渋さや苦味を消そうとはもう思わない
まだ出会えてない産地の豆はたくさんある
飲みたいコーヒーもまだまだある
カフェインを気にしない身体ならたくさん飲めるのにと思うことこの上ない
この世界には、偉大な先輩がたくさんいて、その人たちの近くで働ける環境にいる
この3年という時間をかけて、コーヒーの奥深さにはまり、
自分の今後も、この世界の片隅でいろんな最高を味わいたいと思えるようになった
最高のおもてなしを一杯の美味しさから提供してみても、面白いなと思うわたしの人生
毎日自分のハンドドリップでいろんなコトを測る
そんな素敵な技術でもっとこの世界を探求していきたい
それもわたしが旅に出る理由の1つ
美味しいものに目がないわたし
コーヒーありきで旅をすることもある
“1杯のコーヒーは人を幸せにする“
それが、コーヒーを勉強するわたしの最大の目的