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サン=サーンスと初日の出 《今日の1枚》 1/1
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第1番 ニ長調 Op.17 (1858)
新年最初の1枚(1曲)として、2025年1月1日に選んだのは、サン=サーンスのピアノ協奏曲第1番。
みなさんは元日の朝にどんなクラシック音楽が聴きたくなりますか?
自分はここ数年、元日の早い時間帯にはサン=サーンスのピアノ協奏曲第1番の第1楽章を流しています。(その後、おせち料理の準備が整ったら『春の海』を流して食べ始めるのがルーティン)
ホルンの掛け合いと弦のトレモロ、ピアノの美しいアルペジオで幕を開けるこの曲の第1楽章は、自分の中では大海原に輝く朝日のイメージ。
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自分の1番好きな作曲家であるサン=サーンスが書いた「初日の出が思い浮かぶような曲」で1年をスタートさせている、というわけです。
Andanteの序奏は日の出、Allegro assai以降はきらめく水しぶきや、清々しい風が吹くさまが思い浮かびませんか?
ちなみに、実際にはこの作品は「フォンテーヌの森に霊感を得た」ものだそうで、海ではなく森が着想元となっているようです。まあ自然の美しさという点ではそれほど遠くないですよね。
演奏はサン=サーンスのピアノ協奏曲全集の決定盤であるスティーブン・ハフのピアノ、サカリ・オラモ指揮バーミンガム市交響楽団のもの(Hyperion CDA67331)を選びました。サン=サーンス好きな方にとっては特に説明の要らない名盤だと思いますが、そうでない方のために下記に受賞歴についての引用を記しておきます。なんだかすごいですよね。
2002年度グラモフォン・アウォード大賞(年間最優秀ディスク)&協奏曲部門賞受賞、そして2008年にグラモフォンの"ゴールド・ディスク賞"を受賞。この"ゴールド・ディスク賞"とは、1978年から2007年までの"グラモフォン年間最優秀ディスク"の中から選出された1枚のことであり、クラシックがCDとしてリリースされてからの約30年間の頂点に立つ栄誉ある特別賞です。"ゴールド・ディスク賞"は選考委員のディスカッションだけでなく、世界中のリスナーからのWeb投票によって最終決定が行われており、幅広い評価や意見の集約による選出という点も重要なポイント。
サン=サーンスのピアノ協奏曲もだんだんと録音が増えてきて、特に有名な第2番や第5番(最近人気!)は名演多数だと思いますが、少しマイナーな第1番や第3番、さらに単一楽章の協奏的作品(『アフリカ』『オーベルニュ狂詩曲』など)まで満遍なくハイクオリティな演奏を収めた全集という点で、まだまだハフ盤はおすすめできます。
このアルバムはHyperionのCD2枚組で少々高いのがネックでしたが、いまは音楽配信サービスでも聴けるようになりました。Hyperionは主要なアーティストのアルバムであってもCD-R盤への移行が進んでいるようなので、CDで所有しておきたい方はお早めに。日本語解説付きのバージョン(MCDA67331)もこちらなどで購入できます。
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