10代で読みたい一冊『20歳のときに知っておきたかったこと』
こんにちは,希空です。
18歳の時、休暇を過ごすため一人で香港・マカオに行きました。その時に旅のお供として持って行った本があります。
『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学 集中講義』
著者:ティナ・シーリグ 訳者:高遠裕子 発行所:株式会社CCCメディアハウス
この本は、著者であるティナ・シーリグが息子に向けて書いた本です。タイトル通り、ティナ自身が20歳の時に知っておきたかったが記されています。
今回はこの本で学んだことをザッとまとめてみたいと思います。
目先のもの・目先の結果に捉われない
本では実例としてスタンフォード大学の講義内で「この5ドルを2時間以内に出来るだけ増やしてください」と、課題を出したときの話が挙げられている。この課題で非常に多くの利益を出したのは、宝くじに賭けたグループでも、レモネード・スタンドを開いたグループでもない。レストランの行列に並びゲットした席を売る、自転車の空気圧を調べ必要に応じて空気を入れるという方法を取ったグループだった。つまり、目の前の5ドルに捉われるよりも、自分という存在、知識・技術、時間にフォーカスを当てる事で新しいチャンスを見つけたということだ。
元手はお金だけじゃない、人手や知識・技術・時間…そこに存在する全てのことである。
当たり前を疑う
先ほどのレストランの例のように、レストランが混んでいれば順番を待ってから食べるのがルールだ。しかし本音は並ばずに食べたい。学生は当たり前を疑いチャンスを見つけた。
起業家とは、常にチャンスを探し、今ある資源を使ってそれを解決する独創的な方法を考え、問題を解決し、目標を達成する人である。
学校≠社会
”学校は社会に出るための準備をする場所”なんて言われたりするが、私は違うと思う。学校は学びの場であるが、教育機関が成長するペースはとても遅いし真面目に教育を受けたからと言って一生安定なんて時代じゃなくなっているから。本書では、学校と社会の決定的な違いとして”失敗”の扱い方が挙げられている。学校ではテストで正解することが求められ、答えを導くまでの過程でどれだけ独創的な考え方をしていようと答えが間違っていれば点数はもらえない。一方社会では”失敗は成長の過程”に位置付けられる。失敗から何を学び、どう成長するのかが重要だ。だから20代に失敗を恐れず挑戦を続けろと先人たちは言う。
チャンスを見極め、物事に優先順位をつけ、失敗から学べ。
仕事をする意義・問題解決能力
先ほども述べた通り、チャンスはいたるところにある。日常生活の中で、めんどくさく感じること、問題に感じること全てがチャンスだ。何をするにしろ、まずは問題を明確にする必要がある。本質が分かればあとはそれを解決するためにあらゆる手段を考え実行する。SNSをしていると、”一緒にビジネスしませんか?”なんてダイレクトメールを頂くことがある。答えはNOだ。なぜならそのビジネスをする意義を持てないから。仕事をするにあたって重要なのは、意義を持つこと。お金稼ぎではなく、この商品・サービスを提供することで必ず人々を幸せにすることが出来るという確信を持って取り組むことで、大きな壁を乗り越え最終的に大きな利益を生み出すことが出来る。
問題を解決する時に重要なのは、鋭い観察力・確かなチームワーク・最後までやりきる実行力・失敗から学びを得る前向きな心・独創的な解決策である。さらに、様々な問題を乗り越えた経験が解決策を発見する可能性を大きく広げてくれる。だから学生であれ社会人であれ、失敗を喜んで受け入れ(わざと失敗しようということではない、失敗に向き合いそこで終わらないということだ)経験を積み上げておくことが重要である。
アイデア
アイデアは面白い。非常に現実的なものからあまりにも非現実的なものまで様々だ。非現実的なアイデアを思いついたとき、”そんなこと出来るわけないよ”と笑い自分の中で消してしまうことも多いかもしれない。だか、実際には消されがちなアイデアほど独創的で以外に使えたりする。へんてこなアイデアほどとりあえず発言してみよう。そしたら、ここの部分を訂正したら使えるね!なんてことが多々ある。
助言vsルール
日々生活していると、人からにしろ本からにしろ多くのルールや助言を得る。その数は膨大だ。一般的に正しいとされる全てを聞き入れ行動すれば楽に生きられるだろう。しかし楽しい人生ではないかもしれない。
ルールは”してはいけないこと”または”しないといけないこと”である。
助言は”しない方がいいこと”、”した方がいいこと”である。
楽しい人生を送りたいのならば、最低限のルールだけを守り助言は無視するといい。一般的な整備された道ではなくあまり人の歩いていない道を歩いたほうが新しいことに出会える確立はグンと高くなる。
自分を解放せよ
何か新しいことを始めるとき、自分にはそんなスキルはないから。自分には到底出来そうにない。と諦めたことは無いだろうか。自分の行動を阻止するのは意外に自分自身だったりする。だから自分自身に枠を付けない、自分で自分を縛らない。これは全世代の人に言えることだろう。
少し前で失敗を恐れず挑戦しようと書いた。だが、仕事で可能な限り失敗はしたくない。だから失敗の確立を下げよう。先人の知恵に学び、集められるデータは全て集める。その上での失敗は自分の失敗ではない。だが成功したときも自分の成功はない。会社は常にチームであり、その責任も成功も個人に与えられるものではない。
キャリア形成
人は自分がしたい仕事をすることを願う。人生の計画を細かくたて、そのレールの上をあるこうと懸命になる人もいる。しかし、始めから望み通りの環境に身を置ける確立は低い。何度も進路を変え、様々な経験を得たことでやっと自分のスキルと好きなことに合った場が見つかる。キャリア形成についてランディー・コミサーは共に働く人の質が最適になるようにキャリアを考えなさいと助言する。会社で言えば自分が出来ることの枠外に引っ張り出してくれる場が良い。そして、人生の計画は頻繁に点検・修正を行うこと。計画に捉われず現実にあった計画に修正を加え続けることで、最終的なゴールは当初のもの以上に納得のいくものになるだろう。
努力と幸運
何かいいことがあったときに”運が良かったね”と言うことがある。しかし、それは本当に運だったのだろうか。確かにタイミングが良かったのかもしれない。でもその運が機能するにはそれなりの準備が必要だ。その準備とは何か。周りをよく見てチャンスを逃さないこと、努力を重ねること、幅広い人付き合いをすること、自分の人脈を生かすことがある。つまり外の世界に目を向けよう。今日寝坊したとか、〇〇が出来なかったとか内の世界に留まり、地面を見て歩くのではなく、空を見上げて周りの景色・人々を観察してみよう。そしたら何か見つかるかもしれない。
出会い
人生は長い。同じ人物と違う形で会う事があるらしい。クラスメイトが取引先だったり、教え子が自分の親の友達の孫だったり…何度も巡り合う人がいるからこそ、全ての人と良好な関係を築くのが良い。といっても十人十色という言葉があるように人間にはいろんな人がいる。全員と良好な関係を保っていたら自分を見失ってしまう。重要なことは日々感謝を伝え、自分が悪い時には素直に謝罪する、サヨナラは相手が嫌な気をしないようにするということだ。例えば自分が彼氏・彼女のことを好きじゃなくなったっから音信不通にするのではなく、最後にちゃんと会って気持ちを伝える。そうすれば数年後仕事の取引先になっても、”音信不通になったあの人”よりはいい印象で会うことができるだろう。
ウソをつくな
目標を達成するのに必要なルールは”自分自身にウソをつくな”
やる気を燃やし、全力を取り組む。”しようとしてる”なんて言うならしない方がいい。
最後に
自分に対しては真面目過ぎず、他人に対しては厳しすぎないこと。
成功は甘美だが移ろいやすいもの。引き際を見極め主役を譲る覚悟をもつこと。
本書では、起業家精神を育むために上記のようなことが挙げられているが、これらは全ての社会人に通ずることである。この内容を実際に自分で学ぼうとすると10年20年とかかるだろう。私はこの本を、高校の進路関連の授業に取り入れるべきだと思った。”難しいことは考えずにチャレンジしてみよう!”そう思わせてれる一冊だ。年齢を問わず、初心に帰りたいと思った時は是非読んでほしい。
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