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*失敗から生まれたスイーツ?!*ガナッシュ〜原理②〜
今回もガナッシュの原理について
詳しくみていきましょう。
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◉ガナッシュの構造
ガナッシュを作っている際のボウル内では
どのような変化が起きているのでしょうか?
図をもとに解説していきます。
・チョコレートの構造
→"油脂"がメイン
・生クリームの構造
→"水"がメイン
このように、油脂と水のように
真逆の性質のものを混ぜ合わせる場合、
ただ混ぜ合わせただけでは分離してしまいます。
上手く混ぜ合わせるには
安定した乳化構造ができるように注意しなければいけません。
ガナッシュの場合は水分量から考えて
最終的に水中油滴型(Oil in Water)の乳化状態を作ると
安定した乳化構造に仕上がります。
※乳化
…液体の中に他の液体を混ぜて、乳化液・乳濁液にした状態のこと。
※水中油滴型
…水の中に油が分散している状態のこと。
このタイプは舌触りがやさしく、なめらか。
![](https://assets.st-note.com/img/1647268320457-Lb4GNbyZP8.png?width=1200)
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◉ガナッシュの構造②
ガナッシュの伝統的な作り方から、
構造を詳しくみていきましょう。
①ボウルの中に刻んだチョコレートを入れる。
②生クリームを沸騰直前まで加熱し、
①へ流しいれる。
③チョコレートが溶けるまでしばらく放置する。
④チョコレートが溶けたら、ボウルの中心から
円を描くようにくるくると混ぜ合わせていく。
⑤中心部から外側へと徐々に円の直径を広げるように丁寧に混ぜ合わせ全体を均一にする。
まず④の工程を行っている時、
ガナッシュは溶けたカカオバターを少しずつ細かい油滴に変えながら
生クリームの水の中に乳化させていく過程となっています。
この様な乳化方法を一般的に分散乳化法と呼びます。
最終的にガナッシュは
グラニュー糖や粉乳が乳漿に溶け込み、
濃いシロップ状の相続相を作ります。
その中に乳化した
・カカオバター
・乳脂肪球
・カカオ固形分などの粒子が
分散した乳化状態となっています。
本来混じり合うことのない"水"と"油"。
しかし、ある工夫を施すことで混じり合い
特徴的な性質の"モノ"ができあがります。
なんとも不思議な現象ですね。
※bitesjapansquadの投稿:きぴり