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ケチなわたしが、かちわり氷を買った日

わたしは、ケチな方だと思う。

水筒を持っていくのを忘れてペットボトルの水を買うハメになったときなんか、めちゃめちゃ悔しい。

たった100円くらいで、と思うかもしれない。本来ならば0円で済むはずのモノに100円を払うのが惜しくてたまらないのだ。一日は引きずる。

でも、氷なら別だ。自宅の冷凍庫のじゃなくて、買うのもいいな。最近、そう思うようになった。



夫と出かけた、ある週末。帰りにどこかでお茶をしようとしたけれど、名古屋駅周辺のお店はどこも混んでいるので断念。

家でまったりおやつタイムをするべく、デパ地下でケーキを買って帰ることに。

夏らしいケーキを買ったので、アイスティーでも飲もうかなと思っていたのに、しまった!氷ができてない!

いつもならホットに変更するところだけど、この日は本当に暑かったのだ。アイスティー以外、とてもじゃあないけれど考えられない。


仕方ないので、人生ではじめてかちわり氷を買うハメになったのだった。キーッ!くやしい!

やけくそになって、惜しげもなくグラスいっぱいに入れる。

あっつあつの紅茶を注ぐと…

つるるん。透明度の高い氷が、とってもきれい。

見るからにただよう、高級感。

濃いめにいれた紅茶は一気に冷やされて、涼しげな表情を見せてくれる。

氷の溶けにくさがケタ違いだから、
アイスティーが最後までちゃんとおいしい

新宿高野で買ったマンゴーフロマージュとともに。

フルーツパーラーでお馴染みのあの高野ですから、マンゴーのおいしさは言わずもがな。フロマージュのムースは上品な甘さ、軽い口あたり。主役のマンゴーを引き立てるナイスアシスト。

気分に合わせてえらんだケーキに、かちわり氷をたっぷりと入れたアイスティー。ささいなことなんだけど、ちょっぴり非日常ぽい感じがイイ。

カフェに入ることに比べれば、かちわり氷も決して高くはないのかもしれない。


そういえば、かちわり氷たっぷりのアイスティーを飲んでいて、思い出したことがある。

結婚式の衣装を選びにホテル内のドレスショップに訪れたときのこと。

式までにたしか4〜5回くらい行ったが、毎回飲みものを出してくれた。スポーツドリンクのようなさわやかな味のドリンクで、ボール状の氷がごろんと1つ入っているのだ。大きくて、グラスにピッタリなサイズ。

キラキラの衣装に囲まれていることももちろんだけど、この氷の入ったドリンクがうっとりするほどキレイで印象的だった。行くたびにエレガントな気持ちになったのを覚えている。

水は水でも、氷は見た目によって、ガラリと表情を変える。しまいには、飲んだ人の気持ちまで変えてしまうから不思議だ。


かちわり氷だなんて、わたしには縁のないモノだと思いこんでいたし、氷をつくり忘れたことのくやしさを1日引きずると思っていた。


いつものアイスティーがワンランクアップして、気分も上がる。この存在はもう無視できない。


すべての飲みものにかちわり氷を入れるのは、わたしにはちょっぴりリッチすぎるから、食事のときのお水やお茶は、やっぱりいつもの氷がいい。

ちょっとしたご褒美に。元気を出したいときに。とっておきのおやつを食べるときに。家族や友だちを招いて、おもてなしするときに。

いつもの氷ともお付き合いしながら、かちわり氷も、どんどん活躍させていきたい。

ほら、ニチレイさんもこう言ってる。


このnoteを書いている、まさに今日。スーパーでかちわり氷が30円も安かった。心の中でひやっほう!と叫びながら、冷静をよそおいレジカゴに入れた。

こんな小さなことで喜べる、ちょっぴりケチなわたしは、なんだかんだ幸せな性格をしているのかもしれない。

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きおな
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