中田町公民館講座生による「白浪五人男 稲瀬川勢揃いの場」〜中田町の柳橋歌舞伎2023①(福島県郡山市)
2023年9月17日、郡山市中田町の柳橋歌舞伎伝承館(黒石荘)で披露された柳橋歌舞伎の定期公演を観劇してきました。
保存会の皆さんによる「菅原伝授手習鑑 寺子屋の場」に先立ち、中田町公民館の講座受講生による「白浪五人男 稲瀬川勢揃いの場」、地元の御舘中学校の生徒による「義経千本桜 伏見稲荷鳥居前の場」が披露されました。
どの演目も役者さんの熱い演技が素晴らしく、衣装やメイクも華やかで見応えがありました。それから義太夫さんが本当にすばらしくて、聞き入りました。
当日のプログラムによれば、文政3年(1820)、中村代之丞が菅布禰大明神に歌舞伎を奉納したのが、柳橋歌舞伎のはじまりとされているそう。どこからどのように伝わったのか記録は残っていませんが、当地は天領で比較的年貢の取り立てが穏やかだったこともあり、芸事がさかんに行われていたとか。また言い伝えによると、文化文政期、当地に長い間住み続けていた旅芸人が歌舞伎を伝えたともいわれているそうです。
その後、戦争や義太夫の太夫や三味線奏者が不在になるなどで、何度も途絶えながらも復活を繰り返してきたそう。
昭和55年(1980)、地域全戸が会員となって柳橋歌舞伎保存会を結成。現在は県内では唯一、義太夫や三味線をはじめ役者から裏方まで全て地域住民の手で上演されているそう。また、地元の御舘中学校では全校生徒が歌舞伎を継承しているとか。
以前取材した郡山市音路太子堂の三匹獅子舞も地元の富田東小学校の協力のもと、獅子舞を伝承していましたが、まずは地元の伝統芸能を知り、興味をもってもらうためにも、地元の小中学校との連携は欠かせないのかも…。
今回も写真中心にご紹介♪
こちらが柳橋歌舞伎伝承館。伝統的な屋外の舞台です。
こちらが看板(でいいのか?)と提灯。夜になると、提灯の灯りが夜空に映えてきれいです。
まずは中田町公民館のの受講生による「白浪五人男 稲瀬川勢揃いの場」から。
弁天小僧菊之助。演じている方、保存会の方でしょうか。「菅原伝授手習鑑」にも登場。とても魅力的な役者さんでした。
といいますか、不勉強なもので、弁天小僧しか知らなかったり…。
赤星十三郎を演じた方。この方も「菅原伝授手習鑑」に登場していました。以前けんしん文化センターで観劇した「一の谷嫩軍記須磨浦組討の場」でも女形として活躍されていたような気がします。
もう一度、弁天小僧菊之助さん。
5人勢揃いで見得を切る
柳橋歌舞伎②に続きます。
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